冬瓜の梅煮

皮を薄くむいて翡翠色に仕上げた冬瓜の煮物は、なんとも涼しげ。

梅干しをひと粒加えて煮ると、だしの中に酸味が

ふわ~っと広がり、ほんのりとした梅味がすっきり爽やかだ。

まさしく冬瓜が堂々主役の直球料理だが、

鶏肉や豚肉と一緒に煮ると、ボリュームのあるおかずにもなる。

材料((つくりやすい分量))

冬瓜……⅛個(約400~450g、皮・ワタ付き)
梅干し…… 1 個
だし……500㎖
薄口しょうゆ……適宜

つくり方

  1. 1

    梅干しを竹串の先でつついて10カ所ほど穴を開ける(a)

  2. 2

    冬瓜は縦半分に切ってスプーンで種とワタを除き、皮をむいて表面に細かく包丁を入れる(b)

  3. 3

    2を5×4㎝ほどの大きさに切り、たっぷりの水(分量外)とともに鍋に入れて火にかけ、20分ほど下ゆでする。

  4. 4

    すっと竹串が通るくらいになったら水にさらし(c)、中心まで冷めたらざるにあげて水気を切る。

  5. 5

    鍋にだし、 の梅干し、 の冬瓜を入れて中火にかける。ぐらぐらとなりはじめたら火を弱め、冬瓜が箸で切れるくらいやわらかくなるまでゆっくりと煮含める。

  6. 6

    味をみて、足りないようなら薄口しょうゆで味を調える。

    *梅干しは塩のみで漬けたものが理想で、今回使用したものは塩分19%。
    *出来たてもおいしいが、冷めるまでおくと、よりいっそう味がなじむ。

  • a 梅干しは、味が出やすいように、竹串などでつついて10カ所ほど穴を開ける。
  • b 表面は少し硬いので、切り込みを入れるとやわらかくなり、味も染みやすい。
  • c 冬瓜には独特の臭みとアクがあるので、下ゆでをして水にさらすと透明感のある味に。
  • (冬瓜のキホン1)
  • (冬瓜のキホン2)
  • (冬瓜のキホン3)
  • (冬瓜のキホン4)

つくり方備考

冬瓜のキホン


①冬瓜をカットする。
左から横半分にした½、それを縦半分にした¼、さらに縦半分にした1/8の状態(キホンの手順1)。

②ワタをスプーンで取る。
1/2の状態からさらに縦半分に切り、種とワタをスプーンで取り除く(キホンの手順2)。

③ピーラーで皮をむく。
冬瓜の皮を上にしてまな板に置き、片手で固定してピーラーで皮を薄くむく(キホンの手順3)。

(ピーラーがない場合)
手で持ちやすい大きさ(5㎝くらい)に切り、包丁で薄く皮をむく(キホンの手順4)。

教える人:前沢リカさん

冬瓜の梅煮

旬の野菜と乾物を主役にした和食料理の店「七草」店主。東京・下北沢に店をオープンして今年で11年。和食の基本は押さえつつ、西洋のエッセンスも採り入れたアプローチに定評がある。http://nana-kusa.net/


文、構成=和田紀子
撮影=神林環
着付け=木村智華子(シックスセンス)