柿の白和え

白和えは、豆腐で素材を和えるシンプルな料理だけに、
豆腐の衣の出来映えがおいしさを左右する。
だからこそ、上等な白和えがつくれたら、女が上がるというもの。
クリームのようにきめ細かな衣をつくる最大のポイントは、
親の敵を討つくらいの勢いで、とことんまで豆腐を水きりすること。

材料((2人分))

柿…… 1 個(正味200g)
木綿豆腐…… 1 丁
A(白練りごま……大さじ1、煮きりみりん……大さじ2、白味噌……30g、薄口しょうゆ……小さじ½)

*木綿豆腐1丁で約250gの白和え衣ができる。
白和え衣は、空気に触れないよう密閉容器に入れて3日ほど冷蔵庫で保存可能。
いちじく、洋なし(ラ・フランス)などでつくってもおいしい。

つくり方

  1. 1

    豆腐を半分の厚さに切り、布巾またはキッチンペーパーに包んでバットにおく。バットを重ねて、約1 kgの重しをのせる(a)。

  2. 2

    30分後に布巾をはずし、吸った水気を絞る。再び布巾に包んで重しをのせ、30分おく。

  3. 3

    布巾をはずし、豆腐の表面に残った水気を拭き取る(b)。しっかり水きりができていれば、手でつまんで持ち上げられる程度に硬く締まった状態になる(c)。

  4. 4

    3を大きくちぎってフードプロセッサー(またはすり鉢)にかける。ざっくり混ざったら、Aの材料を加えてさらに混ぜ、なめらかなペースト状にする(d)。

  5. 5

    柿は10~12等分のくし形に切って皮をむき、半分の長さに切る。

  6. 6

    4の白和え衣のうち150gで和える。

  • a 約1㎏の重しをのせる。お薦めは面が広い砂糖や塩などの袋。
  • b 豆腐の表面についた水気も丁寧に拭き取り、しっかり水きり。
  • c 水きりした後の木綿豆腐は、手でつまんで持ち上げられるくらいに締まる。
  • d すくっても落ちない程度のなめらかなペースト状に仕上がる。

教える人:前沢リカさん

柿の白和え

旬の野菜と乾物を主役にした和食
料理の店「七草」店主。今年でオープ
ンして12年。和食の基本は押さえつ
つ、西洋のエッセンスもとり入れたア
プローチに定評がある。
http://nana-kusa.net/


文、構成=和田紀子
撮影=神林環
着付け=木村智華子(シックスセンス)