縞(しま)柄の着物がカジュアルといわれるのは、なぜですか?

Q:縞(しま)柄の着物がカジュアルといわれるのは、なぜですか?
どんな縞柄でもカジュアルなのですか?パーティーや子どもの卒業式などには不向きですか?

答える人・森 荷葉さん

着物は、留袖や訪問着、付け下げなど柄付けに手の込んだ技法がほどこされているもの以外は、無地に近い紋が入れられる格付けのものほど、フォーマル、とされています。
全体に柄があると、カジュアルな印象に。

縞柄がカジュアルと言われるのも、「柄(デザイン)」と見られるから。
太い縞柄ほどカジュアルな印象になります。
逆に、江戸小紋などに見られるピンストライプは、無地感なので格が上がります。

友人とワイワイ楽しむような気のおけないパーティーならば、太い縞で個性を発揮しても素敵なのではないでしょうか。

なお、卒業式や入学式、また、結婚式などの場面では、主役は別にいることを考えて、華美にならない着物を着るべきでしょう。

答える人・田中敦子さん

太い縞、濃淡のはっきりした縞、紬などの織りの縞は、カジュアルな印象で、街着として楽しんでほしいもの。
一方、無地感覚の細い織り縞や染め縞は、帯によってはちょっとしたパーティーまで着こなせます。
ピンストライプのスーツ、といった感じでしょうか。

また、江戸小紋の千筋、万筋など、遠目に無地に見えるものは、格もありますので、紋を付けられます。
これなら、卒業式にも着ていけます。

歌舞伎役者や浮世絵にあるような「よっ、粋だね」と声をかけたくなるような縞、ポップなストライプ感覚の縞などは、礼や格を重んじる場所には不向きですが、個性的なファッションの人が集まるようなパーティーなら構わないと思います。