基本のいちごジャムジャム(1)

基本のいちごジャム

甘酸っぱいいちごは春を呼ぶ使者。大きな鍋でコトコト煮込めば、部屋中に漂う甘い香りに心もゆるり。シンプルなおいしさのジャムをたっぷりつくれば、幸せいっぱい。

材料(容量350mlの瓶1個分)

いちご 2パック(正味500g)、グラニュー糖 150g、レモン汁 小さじ1

※いちごは、ヘタをとった状態で500gにする。
※グラニュー糖の量は、いちごの重さの30%が基本。

つくり方

  1. 1

    包丁でヘタの部分を切り取ったいちごを鍋に入れ、グラニュー糖も入れて、鍋を振ってざっとからませる。(写真A)

  2. 2

    レモン汁を入れる。時間がある場合は、このまま2時間~半日ほどおく。いちごから水分が出てきて、煮るときに焦げ付きにくくなる。(写真B)

  3. 3

    鍋を中火にかける。焦げ付かないよう、ヘラで底から大きく混ぜるようにしながら、しばらく火にかけると、いちごから水分が出てきて、クツクツと煮たってくる。(写真C)

  4. 4

    アクがどんどん出てくるので、丁寧に取る。(写真D)

  5. 5

    そのまま煮詰めていき、いちごがくったりとしてきたら、ヘラでいちごをつぶす。つぶし加減はお好みで。(写真E)

  6. 6

    ヘラで線を書いた後に、鍋底が白く見えてすぐに消える程度になればOK。(写真F)

  7. 7

    熱いうちに煮沸した瓶に入れる。すぐ食べきる場合はそのままでもいいが、長く保存するときには、脱気の作業をする。(写真G)

  • 写真A
  • 写真B
  • 写真C
  • 写真D
  • 写真E
  • 写真F
  • 写真G
  • つくり方備考
  • 脱気の仕方
  • 瓶の煮沸の仕方

つくり方備考

◎ ちょっと大人のスパイス風味
スパイスを少量加えるだけで、大人のいちごジャムのできあがり。特に紅茶には相性抜群。溶かして飲むと、いちごの風味と一緒に、ふわりとスパイスが香ってくる。
材料(容量350mlの瓶1個分)
基本のいちごジャムの材料全量、シナモン 1本、クローブ 10粒
つくり方は基本のいちごジャムと同じ。3.の段階で、スパイスを加える。スパイスごと瓶に入れて保存をすると、さらにスパイスの風味がつく。食べるときに取り除いて。

その他・備考

【瓶の煮沸の仕方】
ジャムをつくる前に、瓶の煮沸をしておこう。瓶は、蓋がしっかりと閉まり、蓋も煮沸可能なものを選んで。鍋に瓶を入れ、瓶がすっぽりかぶるくらいの水を入れて火にかける。沸騰したら蓋も入れて、弱めの中火で10分間煮沸。トングなどで取り出し、網の上に逆さにのせて乾かせばOK。
【長期保存に。脱気の仕方】
長期保存をしたい場合は、脱気の作業もお忘れなく。中の空気をできる限り抜くことで、保存性が高まる。ジャムを詰めて蓋をした瓶を、鍋に入れて、蓋の下まで水を入れて火にかける。沸騰したらフツフツ沸く程度の火加減で20分加熱。取り出したら網の上に逆さにのせ、完全に冷ます。常温で半年は保存可能。

教える人:桑原奈津子 料理研究家

基本のいちごジャム

料理研究家の桑原奈津子さん。著書に『やさいお菓子・くだものお菓子』(マーブルトロン、中央公論新社)、『あまいびんの本』(文化出版局)など。桑原さんは、お菓子をイベントなどで出張販売することもある。今後のイベントの予定などはHPへ。HPは http://www.qullo.com/


文 鹿野真砂美
撮影 牧田健太郎
着付け 木村智華子(シックスセンス)