頭の中がスッキリ!読書感想文や自由研究がスラスラ書けるアプリ

自分の考えやアイデアなどをポストイットや色紙にどんどん書き出していく
Post-it® Plusのカメラで撮影。一度に50枚のポストイットを取り込める
画像化したポストイットをグループ分けすることで思考やアイデアを整理
片山先生のクラスでは普段からPost-it® Plusを授業で活用している

小学生のママに知ってほしいiPad勉強アプリ【第5回】          新潟大学教育学部附属新潟小学校 片山 敏郎 先生

「ウチにiPadはあるのだけど、ゲームとYouTubeにしか使ってくれなくて……」そんな悩みはありませんか?  せっかく買ったiPad、遊びだけでなく勉強にも使ってほしい!そんなママたちのために、家庭でも使えるイチオシのiPadアプリをご紹介。紹介くださるのは、学校や塾、専門スクールなど、教育現場でiPadを活用した学びに取り組んでいる9人の先生(iTeachers)たち。お子さんが自分から学ぶ姿が見られるようになるかもしれません。 

気づけば8月も残りわずか。お子さんの夏休みの宿題は終わりましたか。ある調査によると、小学生が最も苦手としている夏休みの課題は「読書感想文」と「自由研究」なのだとか。たしかにこの2つは、自分の考えや気づきといった目に見えないものを形にしなければいけないので、どう取り組んでいいのかイマイチわかりづらいですよね。

そこでおすすめしたいのが、今回ご紹介する「Post-it® Plus」。頭の中で考えていることを整理したり分類したりするのにもってこいのiPadアプリです。

Post-it® Plus (無料)

このアプリの推薦してくれたのは、新潟大学教育学部附属新潟小学校の片山敏郎先生。実際にご自身のクラスでもこのアプリを授業に活用しているそうで、「調べた情報や考えを分類してラベリングするのが簡単。説明しなくても4年生の子供が直感的に使えます」とのことです。

ポストイットなど付箋を使って分類・比較・整理する思考法やアイデア術は、研究やビジネスの世界でも使われている手法。それをデジタルで行えるアプリです。「Post-it® Plus」を使えば、広いスペースも必要ありませんし、データとしてとっておけます。

まずは、自分の考えやアイデアなどを、付箋やカラーのメモ用紙に書き出します。読書感想文であれば、読んでいて印象に残ったシーンや感じたこと。自由研究であれば、観察していて気付いたことや発見したことを、思いつくままに、どんどん書き出していきましょう。

書き出し作業が終わったら、いよいよ「Post-it® Plus」の出番。アプリを起動してカメラマーク(Capture New Board)を押すとカメラが起動しますので、シャッターボタンを長押ししてポストイットをまとめて撮影します。画面上でそれぞれのポストイットに沿って緑色の枠とチェックマークが付いているのを確認したら、「Done」→「Create Board」とタップ。すると、あっというまに付箋が画像としてiPadに取り込めてしまいます。1回の撮影で50枚をまとめて画像化できてしまうというからすごいですよね。

うまく認識されないポストイットがある場合には、枠を動かして取り込むことも可能です。ちなみに、長方形のポストイットでも認識はしますが、画像化したときに正方形に変形されてしまうので、あらかじめ正方形のものを使うのがおすすめです。

取り込んだ付箋は、移動したり、大きく一覧表示させたり、自由に回転させたりはもちろん、“グループ分け”をすることができます。最初に取り込んだグループ(Group A)から付箋を1つ選んで、四角い枠の外にドラッグすると、自動的に新しいグループ(Group B)の枠が作成されます。グループは増やしていくこともでき、グループ名を変更することも可能。こうしてグループ分け(分類)の作業を進めていけば、断片的な思考やアイデアが整理できます。読書感想文を書き始める前の文章の構成を考えるときや、自由研究のまとめ方を考える際の下書きとして、役立ちます。

iPadさえあればできるので旅行先や帰省先時、移動時間などスキマ時間で、宿題をすすめられるのも便利です。このアプリを使うことで、新たな気づきや発見へとつながっていくといいですね。そもそも付箋をつかって考え事をしたことがないという親子の場合は、夏休みの宿題をきっかけに、iPadを使った“考える習慣づくり”にチャレンジしてみてください!

【iTeachersプロフィール】

片山 敏郎 先生 

2013年より、新潟大学教育学部附属新潟小学校でiPadを一人一台活用した実践研究に取り組む。主に21世紀型の総合的な学習と情報リテラシーの育成について実践研究を進め、型に捉われない自由なICT活用のあり方を信条としている。日本デジタル教科書学会会長。

【筆者プロフィール】

小池  幸司 (教育ICTコンサルタント / 学習塾 俊英館)

2011年3月、他の学習塾に先駆けてiPad導入を実現。教育現場におけるICTの導入・活用を推進すべく、講演や執筆活動を通じて自社のiPad導入事例やノウハウを発信。2013年3月にはiPad×教育をテーマにした初の実践的書籍「iPad教育活用 7つの秘訣」をプロデュース。iTeachers発起人。

タブレットや電子黒板といったICT機器をうまく活用することで、学校をはじめとする教育機関でも“新しい学び”が広まりつつあります。iTeachers TVはそんな教育現場のいまをお届けする教育ICT情報番組。先生や生徒、教育関係者をゲストに招き、その実践や取り組みをプレゼンテーション形式でご紹介します。番組は毎週水曜日の夜にYouTubeで配信。ぜひチャンネル登録をしてご覧ください。