図形が苦手な子に! 立体を回したり開いたりできるアプリ

小学生のママに知ってほしいiPad勉強アプリ【第4回】 今回は、大学の工学部教授が推薦!

「角柱」「角錐」「回転体」「正多面体」の4種類から選べる
ドラッグ操作で立体を展開。感覚的に展開図をイメージできる
バラバラの図形をつなぎ合わせパズル感覚で展開図を遊べる「作成」機能も
台紙を切り取って、実際に立体を工作するための設計図もプリントできる

「ウチにiPadはあるのだけど、ゲームとYouTubeにしか使ってくれなくて……」  そんな悩みはありませんか?  せっかく買ったiPad、遊びだけでなく勉強にも使ってほしい! そんなママたちのために、家庭でも使えるイチオシのiPadアプリをご紹介。  紹介くださるのは、学校や塾、専門スクールなど、教育現場でiPadを活用した学びに取り組んでいる9人の先生(iTeachers)たち。  お子さんが自分から学ぶ姿が見られるようになるかもしれません。 

算数の単元のなかでも、得意な子と苦手な子がはっきりとわかれるのが「図形」。特に立体図形は苦手な子にいくら言葉で説明してもなかなか伝わりません。かといって、紙とハサミを用意して模型を実際に作って見せるというのもなかなか大変です……。

ということで、今回はそんな空間図形を簡単にイメージできてしまうアプリ「Shapes - 学ぼう ~3D幾何学~」のご紹介です。

Shapes - 学ぼう ~3D幾何学~  (有料 ¥480)

このアプリを推薦してくれたのは、玉川大学工学部マネジメントサイエンス学科の小酒井正和准教授。小4の娘さんが使っているそうです。「うちの子は立体図形の展開図を想像するのが苦手なので、このアプリを使っています。ときには親子で一緒に遊ぶこともありますよ」。

アプリを起動すると「角柱」「角すい」「回転体(円柱や球体など)」「正多面体」の4種類の図形が登場。回転するショーケースから選ぶような感覚でスタートするアプリです。まずその4種類から1種類を選択。例えば「角すい」を選択すると、さらに「三角すい」「四角すい」「五角すい」……などさまざまな角すいが登場し、そのうち1つを選びます。セレクトした図形を指でなぞれば、360度回転させて好きな角度から図形を眺めたり、拡大・縮小したりすることもできます。上から見たり横から見たりすることで、図形のイメージがつかめるというわけです。

「立体オプション」のボタンを選択すると、面、頂点、辺を強調させることができます。そして、「展開図」が確認できるのがこのアプリの最大の特徴。画面右側にあるスライダーを上下にドラッグすれば、立体図形が少しずつ開いて展開図になる過程が見られるのです! この機能のおかげで展開図のイメージがぱっと頭に入ってきます。

ほかにもさまざまな機能があります。図形の展開図の面がバラバラに登場し、それを組み合わせて展開図を完成させる「パズル機能」。iPadをプリンタにつなげば、展開図を紙に印刷して立体工作ができる「展開図の印刷機能」。画面だけにとどまらず、実際に立体を組み立ててみたい!という気持ちになれば工作もできます。

大学の工学部の先生がおすすめする立体図形iPadアプリ。図形の勉強や工作力を養う遊びとして親子で一緒に使ってみてはいかがでしょうか。

【iTeachersプロフィール】

小酒井 正和 先生 

玉川大学工学部マネジメントサイエンス学科准教授。博士(経営学)。専門は管理会計、IT マネジメント。1998年から青山学院大学でeラーニング授業開発プロジェクトに参加し、ビジネス演習コースの教材やITシステムの開発を担当。現在では、iPhoneやiPadを使った学生とのインタラクティブな授業を実践。

【筆者プロフィール】

小池  幸司 (教育ICTコンサルタント / 学習塾 俊英館)

2011年3月、他の学習塾に先駆けてiPad導入を実現。教育現場におけるICTの導入・活用を推進すべく、講演や執筆活動を通じて自社のiPad導入事例やノウハウを発信。2013年3月にはiPad×教育をテーマにした初の実践的書籍「iPad教育活用 7つの秘訣」をプロデュース。iTeachers発起人。

タブレットや電子黒板といったICT機器をうまく活用することで、学校をはじめとする教育機関でも“新しい学び”が広まりつつあります。iTeachers TVはそんな教育現場のいまをお届けする教育ICT情報番組。先生や生徒、教育関係者をゲストに招き、その実践や取り組みをプレゼンテーション形式でご紹介します。番組は毎週水曜日の夜にYouTubeで配信。ぜひチャンネル登録をしてご覧ください。