旭硝子財団賞自然の中にある幸福

テーマ:自然の中にある幸福

2022優秀賞

画題「メルヘンの世界へ」
間部碩敏(79歳)
無職 静岡県沼津市


山梨県富士吉田市の明見湖は、周囲の山からの湧き水で清らかさを保ち、湖面で咲くハスの花と、羽を休めるカワセミやカモの姿で知られています。8月の晴れた日、竿を手作りして釣り糸を垂れる子供たちの姿に、おとぎの国を垣間見た思いがしました。彼らには、このような環境が貴重であることを、時が過ぎてもノスタルジックに思い出してほしいと祈っています。

2022佳作

画題「清流川に舞う」
臼井和雄(79歳)
無職 岡山県岡山市

2022佳作

画題「天然ブローチ」
石川優子(39歳)
主婦 滋賀県大津市

2022次点(五十音順)

「Treasure」上杉孝徹(38歳)香川県観音寺市
「山里の一本桜」原田今朝弘(77歳)広島県広島市
「ハーモニー」道信勝彦(67歳)東京都千代田区
「彼岸の頃」安井健二郎(71歳)香川県高松市
「ボランティア」安井健二郎(71歳)香川県高松市

企業コメント

持続可能な社会を実現するため、私たちはどんな行動を起こすべきか──。その「確かな展望」を示したいとの思いから、旭硝子財団は1992年に「ブループラネット賞」を創設。地球環境の保全・再生に向けた理念の構築、科学的理解、対策や実践活動に大きく貢献した個人またはグループの業績をたたえ、広く発信しています。昨年ノーベル物理学賞を受賞した真鍋淑郎博士も、第1回ブループラネット賞の受賞者の一人です。

優秀賞「メルヘンの世界へ」は、友達同士、一緒に歩いてたどり着いたのでしょう。けれどもここが終点ではないことを子供たちも知っており、手に手に小枝を握り締めては、この先の自然の世界を探ろうと湖の中をのぞき込んでいます。何が隠れているのかとワクワクする子供たちの気持ちを想像すると、自分の幼き日が思い出され、こちらまで幸せな気持ちにさせてくれる作品です。

公益財団法人旭硝子財団

審査員評

水面をのぞき込む子供たちの姿に冒険心や探究心が感じられる優秀賞と、飛び交う蛍を眺める人の姿を収めた「清流川に舞う」には、豊かな環境を守りたいという作者の願いが表れています。幸せ感があふれる笑顔を捉えた「天然ブローチ」も大変よい作品でした。