好きな布で。なんちゃって数寄屋袋ポーチ代わりや収納、旅行にも

数寄屋袋って、
お茶席用だと思っていませんか?
布の種類やサイズを変えれば、その用途はさまざま。
真四角な布さえあれば、
数寄屋袋の世界はグーンと広がる。

教える人=ミスミノリコ(暮らしの装飾家)
制作協力=中村智代
撮影=竹内一将 文=編集部

みすみ・のりこ 美大にてテキスタイルを専攻。卒業後、ウィンドウディスプレイやスタイリングの仕事にたずさわる。現在はふだんの暮らしに採り入れられる手づくりの楽しさを発信。著書に『繕う愉(たの)しみ』(主婦と生活社)ほか。

“仕分けバッグ”でスーツケースの中もすっきり

大きくつくれば、旅行用の仕分けバッグや収納に便利な整理袋にも。

“御朱印帳入れ”は使いやすいサイズ

着物のはぎれで御朱印帳入れを。もちろん、ポーチとしても使える。

 

 

どの布とどの布を組み合わせようか、悩むのも楽しい。薄い布ややわらかい布は、裏に接着芯を貼って補強すると扱いやすい。

 数寄屋袋の“数寄”とは“好き”の当て字。常識や型にとらわれず、自分の趣向に合わせて自由につくり上げた建築様式は数寄屋造りと呼ばれ、茶の湯の精神に通じることから茶室に多く見られる。同様に、茶席で使う道具を入れる袋を数寄屋袋と呼ぶ。

 数寄屋袋を“好き”な布やサイズでつくれば、それもやっぱり“数寄屋袋”。つくり方は簡単。小さなカードケースも、大きな収納袋も、抱えやすい大きさのクラッチバッグだってつくることができる。

紐を付けたり、あえて何も付けなかったり

小物入れや、バッグインバッグに。小物入れは紐で留めるタイプ。リバーシブルで使える。

 

 

“カードケース”“カードケース”
小さくつくって、名刺入れやショップのポイントカード入れなどに。ループとボタンをアクセントに。
“バッグインバッグ”“バッグインバッグ”
手持ちのバッグのサイズに合わせてバッグインバッグを。あえてスナップやボタンを付けず、ふた部分の布を変えて“かぶせ”にしても。

仕分けバッグ

(出来上がり幅約38cm×高さ約28cm)

表地 マリメッコ生地
裏地 綿麻(ブルーグリーン)

バッグインバッグ

(出来上がり幅約33cm×高さ約24.5cm)

表地 本体麻綿(からし色)
ふた部分 木綿織地
裏地 綿麻(水色)


小物入れ

(出来上がり幅約24.5cm×高さ約18.5cm)

表地 木綿生地(ストライプ)
裏地 リネン
紐(ブレード)

御朱印帳入れ

(出来上がり幅約22.5cm×高さ約17cm)

表地 絣(かすり)反物のはぎれ
裏地 綿麻(ブルーグリーン)
接着芯(表地、裏地ともに貼る)
スナップ

カードケース

(出来上がり幅約11.5cm×高さ約8.5cm)

表地 木綿更紗(さらさ)生地
裏地 綿麻(紫)
接着芯(表地に貼る)
ループ用の紐
ボタン


サイズや布を変えて。正方形から生まれる楽しさいろいろ

型紙 (基本:御朱印帳入れ)出来上がり幅約22.5 高さ約17/単位=cm 縫い代は1cm付ける

※バッグインバッグのふた部分の布(型紙内のベージュの大きい方の三角形)を切り替える場合、直角二等辺三角形の短い辺=23.5となる。本体表地と1cm幅で縫い合わせる

そのほかの数寄屋袋の型紙サイズ

※縫い代は1cm付ける

基本:御朱印帳入れのつくり方

 同じサイズの正方形の布が2枚あれば、さまざまな用途に合わせた数寄屋袋ができる。たとえば約110cm幅の布幅を目いっぱい使えば、三つ畳みにした着物も入る大きさのものができる。布の選び方はお好みで。スナップなどを付けずに、紐で留められるようにしたり、あえて何も付けない、という選択も自由自在。

手順1

1.表地と裏地それぞれの裏面に接着芯を貼る。接着芯が不要の場合はそのままで、図のように印を付ける。

接着芯

接着芯を付ける場合は、縫い代を除いた表地、裏地の1辺の長さより1~2mm小さくカットする。アイロンで裏面に接着する。


手順2

2.表地と裏地のaとa’、bとb’をそれぞれ中表にして縫い合わせ、アイロンをかけて縫い代を割る。ループや紐を付ける場合は、この時点で表地の上辺の中央に仮留めをしておく。

手順3

3.裏地を表に返し、表地と中表に重ねる。


手順4

4.返し口以外の縁をぐるりと縫う。返し口から生地を返す。ループや紐を付ける場合は、一緒に縫い込む。

手順5

5.スナップを縫い付ける。ふた側のスナップは、表地に糸が出ないように裏地だけに縫い付ける。

手順6

6.返し口をまつり縫いして完成。点線のように折る。


<サイズの割り出し方>

正方形の中央に入れたいものを置き、図のように折ってみる。布の中に収まれば、サイズはOK。このとき、斜線部分の三角形の底辺部分が返し口になる。縫い代分の余裕を持って測ろう。