紫陽花(あじさい)柄の絽(ろ)の着物、いつ着ればいいのですか?

お悩み道場 Vol.7

 
 

わたしたちが答えます。

大久保信子さん

大久保信子さん
数十年以上にわたってスタイリングや着付けに活躍する頼もしき着物の大先輩。

森 荷葉さん

森 荷葉さん
幼いころから茶道、華道などに親しんで育ち、和全般に造詣の深い和文化プランナー。

田中敦子さん

田中敦子さん
小誌監修者でもあるフリー編集者。着物好きの立場から、時代にあった着こなしを提案。

 
 

Q:畳表の草履は格の高いものだと聞いたことがあるのですが、
 台の表に畳表が貼ってある下駄も、紬(つむぎ)や木綿など、
 ふだん着に履くとおかしいんでしょうか?

大久保信子さん
畳表にも、いくつか種類があります。
まず、畳表の草履。これは、鼻緒次第で礼装にも使えます。
礼装用の帯と一緒で、金糸銀糸などが入っている鼻緒だったら、礼装向きだと言えます。
それ以外の鼻緒のものや、畳表が貼ってある下駄だったら、カジュアルな着物に。

ただし、ゆかたに畳表の下駄を合わせるのは、ちょっと不釣合いです。
素足に下駄を履くことで、夏の急な雨や夕立に合った場合でも快活に歩けるもの。
水分を含んでしまう畳表の下駄は、ちょっと野暮に見えますね。
                  (答える人・大久保信子さん)
森 荷葉さん
おかしくはありません。ゆかたに履いてもいいでしょう。

ただし、鼻緒にもよりますが、畳表が貼ってある下駄は、
ふつうの下駄より格が上とされます。
それから、素足ですと、汗やほこり汚れが畳目に詰まりやすくなりますので、
私は畳表のものを履くときには、ゆかたであっても足袋を履くようにしています。
                  (答える人・森 荷葉さん)
  

Q:紫陽花(あじさい)柄の絽(ろ)の着物を持っています。
 紫陽花といえば、梅雨のころ、6月の花のイメージ。
 絽は7~8月の盛夏の生地、といったイメージがあります。
 さてこの着物、いったい、いつ着ればいいのですか?

森 荷葉さん
紫陽花そのものは夏の花です。
ガクアジサイなどは盛夏でも咲いていますので、
真夏、8月いっぱいまで着ていても、まったく問題ありません。

実は、生地が絽などの夏物なのに、
桜が描かれている着物や帯などが出回っていることも多いものです。

その場合は、素材を重視しましょう。
絽は夏の素材なので、柄がどんなに春のものでも、夏に着用すべきです。
                  (答える人・森 荷葉さん)
田中敦子さん
その着物は、アンティークのものではないでしょうか。
戦前までは、着物の柄に関して、
いまほど季節の“先取り”をうるさく言わなかったようです。
絽の生地に紫陽花や杜若(かきつばた)などを描いたものが見受けられました。
いまでも、ゆかたなどに紫陽花柄があるのも、その名残なのかもしれませんね。
紫陽花にそぼ降る雨や、杜若の咲く水辺など、
清涼感が夏のモチーフになり得たのかもしれません。

アンティークものであれ、現代ものであれ、
絽の着物は夏に着てほしいと思います。
お持ちの着物の紫陽花柄に雨を感じられなければ、
たとえば、帯や小物に流水柄などがあしらわれたものをコーディネートして、
全身で涼やかな物語を演出してみては、どうでしょうか。
                  (答える人・田中敦子さん)
 
 

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