郡山市「大堀相馬焼」2泊3日実体験の旅【PR】

郡山市「大堀相馬焼」2泊3日実体験の旅
福島県郡山市で、2泊3日の「大堀相馬焼」実体験の旅
日本一難しい!?
「陶芸教室」に挑戦

会津木綿の産地としても知られる福島県は、手仕事を今に伝える地であり、おいしいものを生み出す地でもある。
この地ではいま、“日本一難しい”陶芸教室と美酒・美食を組み合わせたツアーの開発が進んでいる。本格的なスタートを前に、こっそり体験させてもらった。

sposored by 日本一難しい陶芸体験ツアー実行委員会

日本最北端の焼き物の郷で生まれた
「二重焼」製法

「陶徳窯」10代目窯元の陶正徳さん。

「大堀相馬焼(おおぼりそうまやき)」は、福島県の浪江で栄えてきた。浪江は、350年もの歴史を誇る焼き物の名産地である。

 その地で生まれ、「陶徳窯(すえとくがま)」を継いだ10代目の陶正徳(すえまさのり)さんは、震災後、埼玉県での避難所生活、ヨーロッパでの作陶経験を経て、父親とともに郡山市に築窯。現在は、旺盛な作家活動とともに、伝統ある大堀相馬焼を普及し、後世に遺すべく陶芸教室を開催している。

「大堀相馬焼は、生活雑器を中心にした大きな窯業地でした。その特徴は、“青ひび”と呼ばれる美しい緑色の焼き上がり。相馬野馬追とともに象徴的な“走り駒”と呼ばれる馬の絵。そして、世界的にも珍しい“二重焼(ふたえやき)”と呼ばれる二重構造の器です」と、陶正徳さん。

「フランスなどヨーロッパへの渡航は計1年足らずでしたが、現地で二重焼の手づくりの技法を高く評価してもらえたのが今の原動力です」

 二重焼とは、文字通り2つの器を重ねて焼きあげた二重構造の器で、保温性の高さが特徴だ。寒い東北地方だからこその智慧の賜物なのである。
 その技法を惜しみもなく公開し、魅力を広く伝えたい。これが「陶徳窯」陶正徳さんによる、日本一難しいと言っても過言ではない2泊3日の陶芸教室だ。



 

作陶初日は、ロクロで大小二つの器づくり

 今回、挑戦するのは、写真左から松井一恵さん、瀧ひろみさん、森悠紀子さん(3人目が陶正徳さん)。皆さん作陶経験があり、なかでも森さんは東京で陶芸教室の講師をつとめる陶芸作家。二重焼は初心者がいきなりできる作陶ではないのだ。


「土は半磁器系と言われる陶土と磁土の間のようなものです。今は浪江の土が掘れないので、ほかの産地の土をブレンドして、浪江の土に近づけたものを使っています」と陶さん。

「さらりとした手触りの、伸びのいい土、という印象です」と、森さん。土を電動のロクロにのせたら、いよいよ作陶である。

 竹とんぼのような形の「とんぼ」という道具を使って、2つの器の口がきれいに合わさり、2つを重ねても空間ができるように、大きさを考えてつくっていく。これが難関だ。うまく合わさるようにできるのか、ドキドキ、ワクワクのスタートである。陶さんの指導を受けながら、一心不乱につくり続ける3人だった。



 

陶芸教室2日目は、ドキドキの合体作業

 一晩おいて、適度に乾燥したら削りの作業である。できるだけ薄く、美しく。これで器の形が決まるのだ。

 ロクロで削る際に器をのせる土台も、初日に同じ土を使って各自が手づくりしたもの。器の大きさに合わせて調整しながら削っていく。

 合わせる際に外側になる器は、高台をつくり、底に穴をあける。さらに、型を使ってハートのような形にくり抜いていく。浪江という浜辺の土地の焼き物らしい、浜千鳥をモチーフにした伝統の意匠だ。

 内側になる器は、底を丸く削っていく。うまく削れると、中身を飲み干さないと置くことのできない酒器になりそうだ。

 この2つを重ねる。口のあたるところで2つをくっつける。なめし皮を使って薄く整えたら、2日目の二重焼作業は終わりである。

「きれいにはまるとめっちゃくちゃ楽しい」と、森さん。

「うまく合うのか不安でしたが、なんとかできて良かったです」と、瀧さん。瀧さんは本職がプロダクトデザインだから形もオリジナルだ。



最終日は、完成を夢見て絵付け作業を

 最終日は絵付け作業である。大堀相馬焼の代表的な意匠は、前日にくり抜いた浜千鳥に波模様をあしらったもの。焼くと黒くなる赤い土を筆で塗り、櫛状の道具で波模様を搔き落とす。呉須という顔料を使って上部に好みの絵を描いて、今回の陶芸教室は終わりだ。

 さらに絵付けを学びたい場合は、あらかじめ素焼きをしてある器に描くこともできる。松井さんは、酒杯に稲穂を描いた。職業はフリー編集者。きっと大のお酒好きに違いない。



郡山は名酒どころ。自然酒のパイオニア蔵で感動の燗酒を

 郡山市は、市内に日本酒蔵が6蔵もある酒どころ。なかでも江戸中期創業の仁井田本家は、日本を代表する“自然酒”のパイオニア。自然栽培を取り入れた自社田も含め、原料米の全量が農薬と化学肥料を一切使わないオーガニックなお米。さらに、自然派酒母100%、純米酒100%という日本でも希有な酒蔵である。食の専門誌『dancyu』にもしばしば掲載される人気実力派だ。

 初日の夕方、「陶徳窯」製の二重焼の猪口を持って見学に。凛とした蔵の佇まいと、整然と美しく磨き抜かれた蔵内を見た後は、待望の試飲である。白眉は「しぜんしゅ 燗誂(かんあつらえ)」のお燗。

「湯煎でお酒の温度を70℃まで上げてアルコール臭をとり、そこに常温のお酒を加えて味と香りを補い、60℃にしたものをぜひ味わってください」と、仁井田本家の内藤さん。

「まろやか〜で、味わいも奥深いのにキレもいい。こんなにおいしいお燗酒を飲んだのは初めてです」と、松井さん。保温性の高い二重焼の酒器から、とろ〜りと舌に滴る喜びはまさに至福である。


夜は、大堀相馬焼の二重焼の酒器で乾杯!

 さらに、酒器とお酒と料理を楽しむために、郡山を代表する日本料理の店「丸新」へ。大堀相馬焼の二重焼の酒器で乾杯である。

 料理長の熊倉誠さんが、二重焼の酒器で飲む「しぜんしゅ 燗誂」に合わせて出してくれた料理は、「生ホタテの焼霜、オレンジ風味」と「とらふぐ白子のすり流し」。どちらも「陶徳窯」の二重焼の大ぶりの器に盛られている。

「ホタテは冷製です。二重焼は保冷性にも優れていますので、冷たいお料理をお出しするのにも力を発揮します。しぜんしゅならではのやさしい甘味と酸味に、オレンジ風味のホタテを寄り添わせました。冷たいお料理と燗酒の温度差もお楽しみいただけると思います」と熊倉料理長。旬の魚介、地場野菜と合わせた牛肉料理、そして締めのお蕎麦まで、じっくりと堪能できる名店だ。



日本酒を呼ぶ、郡山ブランド野菜料理

 二日目の夜は、郡山の食を満喫させてくれると全国的に名高いフレンチ系レストラン「なか田」へ。

「郡山ブランド野菜は、その生産者代表の鈴木光一さんと出会って、料理人をやめて農家になりたいと思うほどに惚れ込んだものなんです」と、オーナーシェフの中田智之さん。この日の食卓のために用意されていた郡山ブランド野菜は、御前人参、冬甘菜キャベツ、あこや姫かぶ、万吉どん玉ねぎなど。甘みやシャキシャキとした歯ごたえなどが秀逸な野菜ばかりだ。

「例えば御前人参は、300種類からあるという人参をつくってみて、郡山の気候や土壌に合う、おいしさを優先させた品種を選別し、育て方を研究してブランド化したものです。だから味がまったく違います」と、中田さん。中田さんの真骨頂である、野菜の持つやさしい甘さを魚介の風味で引き上げる料理の数々は、バターを使わないこともあり、日本酒との相性も抜群。仁井田本家の各種日本酒に、ほかの郡山の酒も加えたペアリングコースは、まさに郡山を飲み尽くす、食べ尽くすもの。予約しづらいところが玉に瑕ではあるが、その内容は賞賛に値する。



 参加者の一人、森さんはこう結ぶ。
「私は大学から陶芸を専攻して自身の制作を続けていますが、大堀相馬焼の二重焼の技法はたいへんに興味深いもので、その土地の気候風土に根ざした焼き物のあり方を学べました。お酒も料理もすごくおいしくて、実に贅沢な時間でもありました」

 高度な技を求められる「二重焼」を実体験できる“日本一難しい2泊3日の陶芸教室の旅”は、日本有数の酒蔵を見学し、うまい酒と料理を満喫できる日本一おいしい旅の一つでもあるのだ。

 


文・町田成一
おいしい食と酒、美しい器を日夜追い求めている元dancyu編集長。心ある全国の生産者のお手伝いがライフワーク。

撮影・牧田健太郎


【取材協力】

陶徳窯  m.facebook.com/Oborisoumayaki.Suetoku/
仁井田本家 1711.jp
丸新 iki-marushin.jp
なか田 m.facebook.com/pg/Projet.par.nakata/posts/?ref=page_internal
郡山市観光協会 www.kanko-koriyama.gr.jp