証券口座を開設して取引を開始する際、証券口座を複数開設すべきなのか疑問に思う方も多いことでしょう。
「株式投資を始めてみたい」「勉強も踏まえてまずは口座を開設したい」という初心者であれば、口座は一つで十分です。またNISA口座を複数開設することは、制度上できません。
しかし、「国内株式」「米国株」「IPO」など複数の取引を行いたいと考えている投資経験者であれば、複数の口座を使い分けるべきです。この記事では証券口座を複数使い分けるメリットやデメリット、おすすめの証券会社の組み合わせを解説します。
証券口座を複数持つ3つのメリット
証券口座を複数開設するメリットは大きく3つあります。ここではそれぞれのパターンについて、具体的に解説をしていきます。
証券会社ごとの特長をフル活用できる
1つ目は、証券会社ごとの特長をフル活用できることです。証券会社ごとに提供しているサービスに違いがあり、強みとしている点が異なります。
一般的に、各証券会社ごとに以下の強みがあるとされています。
このように、投資をしたい商品によって複数の証券会社を使い分けることで、よりよいサービスを受けることができるので複数の口座を持つことはおすすめです。
IPOの当選確率が上がる
証券口座を複数開設することにより IPO(新規公開株)の当選確率が上がるといったメリットもあります。複数の口座から応募することで当選確率を増やしてみましょう。
会社名 | IPO取り扱い実績数(2022年) | 抽選方法 |
92社 | 平等抽選:60% IPOチャレンジポイント:30% 優遇割り当て:10% |
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65社 | 完全平等抽選 | |
62社 | 完全平等抽選 | |
21社 | 平等抽選 | |
非公開 | 平等抽選(配分予定の70%) |
リスクヘッジになる
万が一証券会社が倒産したりセキュリティの関係でサービスが通常通り使えなくなった場合、複数証券口座を開設しておくことで安心して取引を継続できるというメリットがあります。
投資には長期・分散・つみたてという考え方がありますが、資産を複数の口座に分散させることで、リスクを低くすることができます。
注意点:NISA口座は1人1口座まで
証券口座は複数口座開設することができますが、NISA口座は複数開設することができません。
NISA口座は、1人1口座に限り開設できます。ただし、NISA口座内で、つみたてNISA又は一般NISAのどちらか一方を選択する必要があります。
引用元:金融庁|NISA特設ウェブサイト「つみたてNISAに関する注意点」
現在使用しているNISA口座が自分に合わないと感じた場合は、NISA口座の変更手続きを行うと良いでしょう。
証券口座を複数持つ2つのデメリット
証券口座を複数開設するとデメリットもありますか?
証券口座の管理が複雑になるなどのデメリットがあります。
複数の口座があると管理が大変
まずは複数の証券口座を開設すると管理が大変というデメリットが挙げられます。証券口座は取引によって利益が生まれる一方で損失も生じる可能性があるため、マイナンバーなど個人情報と連携をした登録となっています。
最終的には利益額や損失額を明確にしたり、納税をしたりする必要もあるため、複数の証券口座を用いて投資を行うと最終的に管理に手間がかかってしまうという一面があります。 複数の証券口座で投資を行う場合は、 1年ごとの取引情報をきちんと管理しておくようにしましょう。
確定申告が必要な場合も
一定度合の利益が取引にて生じた場合には、 毎年行われる確定申告を個人で行い利益に対する規定額を納税する義務があります。複数口座を保有している場合には、 確定申告にて行う申請も複雑になるため、事前に情報を整理しておく必要があります。
株式等の譲渡益は、原則として確定申告が必要となりますが、金融商品取引業者等のどのような口座で取引したかによって手続が異なります。また、株式等の配当等は、原則として確定申告が必要となりますが、一定のものは確定申告不要制度を選択することができます。
引用元:国税庁|株式投資等と税金
証券口座を複数持つときのおすすめの証券会社5選
証券口座の複数開設はどの証券会社がおすすめ?
取扱銘柄の多さや手数料の安さなど、各証券会社の特徴を見比べましょう。
ここでは、証券口座を複数持つ時におすすめしたい証券会社を5つご紹介します。おすすめしたい証券会社は以下の5つです。
※国内株式手数料に関して |
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会社名 | |||||
手数料(10万円あたり) | 0円 | 0円 | 0円 | 99円 | 99円 |
積立nisa銘柄数 | 205銘柄 | 194銘柄 | 195銘柄 | 169銘柄 | 200銘柄 |
IPO実績(2022年) | 92社 | 65社 | 54社 | 62社 | 21社 |
投資信託銘柄数 | 2,706銘柄 | 2,649銘柄 | 1,500銘柄以上 | 1,274銘柄 | 1,613銘柄 |
外国株 | 9カ国 | 6カ国 | - | 2カ国 | - |
米国株取扱銘柄数 | 6000銘柄 | 593銘柄 | 496銘柄 | 5,000銘柄以上 | 1,500銘柄以上 |
米国ETF取扱銘柄数 | 386銘柄 | 415銘柄 | 207銘柄 | 385銘柄 | - |
口座開設最短日数 | 翌営業日 | 翌営業日 | 3営業日 | 翌営業日 | 4営業日 |
SBI証券
SBI証券は、数あるネット証券の中でも国内株式個人取引シェア1位の証券会社です。
- 手数料が最も安い
- IPO取扱銘柄数が最も多い
- ネット証券会社で最多の口座開設者数
SBIは証券はユーザーからの評価も高く、「みんなの株式 2021年ネット証券年間ランキング」では7年連続で1年を獲得しています。初心者や投資の方向性が定まっていない人であれば、SBI証券の口座を開設して損はないでしょう。
また、SBI証券のおすすめできる理由の一つに「国内株式の手数料が無料である」ことがあげられます。電子交付サービスに申し込み済でSBIが指定する電子交付設定を行っているといった条件がありますが、スプレッドがかかる楽天証券と比べて大きなメリットです。
投資においてはいかに「手数料」というコストを減らせるかが重要ですので、業界トップクラスの手数料の安さを誇るSBI証券はおすすめです。
SBI証券のデメリット
- デモ取引がない
- スマホのアプリが分かれる
■デモ取引がない
SBI証券はデモ取引がありません。口座開設さえできれば取引画面は見ることはできます。架空の資金で取引するバーチャルトレードをすることはできません。
ただし「お取引体験デモ」があり、取引画面とその説明を見ることは可能です。「お取引体験デモ」を使えば、取引の体験をすることはできます。
■スマホのアプリが分かれる
日本株、海外株、投信積立など、アプリが商品ごとに分かれているため管理が少し煩雑になります。アプリごとの操作はしやすいものの、全ての商品を一元管理できるアプリがないことがデメリットです。単一商品しか取引しない方であれば全く問題ではありませんが、複数の商品を頻繁に取引する人は、商品ごとにアプリの切り替えが必要になり少し不便さを感じる方もいるかもしれません。
\充実の運用商品ラインナップ!/
SBI証券の口コミ
性別:男性
年齢:20代
職業:正社員この証券会社はとにかくバランスのとれた会社です。つまり、IPO投資をやりたい人にもいい。それから株式売買手数料も無料枠も含めて割安に設定されているのでデイトレードやスイングトレードをやりたい人にもいいです。つまり、とりあえず、一つ目の証券会社として口座を開かないのはメリットはあってもデメリットのない証券会社なのです。
出典:クラウドワークス
性別:女性
年齢:50代
職業:正社員SBI証券でつみたてNISAをやっています。なぜSBI証券なのかというと、つみたてNISAの銘柄が豊富で、初心者でも利用しやすいと聞いたからです。100円から積立ができるので、投資ってなんだか怖いという人も、お手軽に始められます。三井住友カードで積立投資をすると、Vポイントも貯まります。ただ、サイトの使い勝手は悪いです。感覚的には使えないので、どこを見ればいいのかイチイチ調べながら使っています。
出典:クラウドワークス
楽天証券
楽天証券は、楽天カードや楽天市場で有名な楽天グループが運営するネット証券です。楽天証券の特徴は、以下の通りです。
- 楽天ポイントが貯まる
- 売買手数料が安い
- 初心者に親切
■楽天ポイントが貯まる
楽天証券に特有なおすすめポイントとして、「楽天ポイントが貯まること」があげられます楽天市場や楽天ペイ等を活用している方であれば、資産運用をしながらポイントも有効に活用できる点はメリットといえるのではないでしょうか。
ポイントの貯まり方には数種類ありますが、例えば「楽天カードクレジット決済」であれば、投資信託の積み立て購入額に応じて毎月楽天ポイントを獲得することができます。
■売買手数料が安い
「ゼロコース」に申し込めば、国内株式(現物/信用)と単元未満株の手数料が無料になります。取引ツールとして「SOR/Rクロス」を利用することが必須条件になりますが、手数料で損をすることが無いという点で大きなメリットです。
■初心者に親切
楽天証券は初心者におすすめです。例えば、初心者向けのキャンペーンはSBI証券等と比較しても多く、ホームページの画面レイアウトも見やすいと評判です。専門用語の解説も豊富なので、初心者に親切な証券会社です。
\初心者に易しいサポート充実!/
楽天証券の口コミ
性別:男性
年齢:40代
職業:正社員全般的に優れた証券会社だと思います。手数料が相対的に安価の部類ですし、無料ETFも多数用意されており、近年はスマホアプリにまで米国株取引が導入され手軽な取引が可能になりました。楽天証券の売りはなにしろトレードツールだと思います。チャートも見やすいですし、オシレーターなどの様々なデータも好みのカスタマイズが可能です。四季報や日経のデータや速報なども無料で手軽に取得できますし平時は申し分ないレベルです。
出典:クラウドワークス
性別:女性
年齢:30代
職業:専業主婦色々な証券会社を調べている中で、手数料の安さに惹かれて楽天証券で口座を開設しました。また、楽天証券で取引をしていると、楽天市場などの買い物時のポイント付与率がアップするところも気に入っています。あと、取引アプリ「iSPEED」も使いやすく、これまで取引をあまりしたことがなかった自分でも、安心して取引を始めることができました。
出典:クラウドワークス
松井証券
松井証券は、1948年に開始した老舗の証券会社です。松井証券の特徴は、以下の通りです。
- 老舗の証券会社のため安心
- 手数料が安い
- 情報収集用のツールが無料で使える
■老舗の証券会社のため安心
松井証券の魅力の一つに「安心感」があげられます。創業100年以上を誇るネット証券であるため、多くの投資家から信頼をよせられています。
■手数料が安い
松井証券では、1日あたりの現物取引・信用取引の合計金額が50万円までの場合、取引手数料が0円です。SBI証券や楽天証券が100万円までであることと比べると少し劣りますが、初心者にとっては大きな差ではないといえるでしょう。
■情報収集用のツールが無料で使える
松井証券では便利な情報収集用のツールやアプリが無料で利用できます。 例えば「QUICKリサーチネット」では、会社予想、QBR(QUICK企業研究所)予想、QUICKコンセンサス予想などの企業業績を見ることができます。アナリストによる企業ごとのレポートを確認することも可能なので、投資先企業の選定に役立つでしょう。
松井証券の口コミ
性別:男性
年齢:30代
職業:公務員松井証券はさまざまなメディアやインターネットで紹介されていて、安心して利用できると思い、利用し始めました。50万円以下の投資であれば手数料無料で売買できる所に魅力を感じています。また、取扱商品の種類がとても多いので、たくさんの選択肢の中から自分が投資したい商品を選ぶことができるのもメリットだと感じています。
出典:クラウドワークス
性別:女性
年齢:50代
職業:個人事業主株に興味はあったけれど、どこの証券会社がよいのかわからなかったです。しかし、兄弟が松井証券で株の取引をしていたので、同じ松井証券にしてみました。使ってみたらアプリやウェブサイトが使いやすく、一日の株取引の約定金額が50万円までなら手数料が無料なので、初心者や大きな金額で取引をしない人にはとても使いやすいと思います。
出典:クラウドワークス
マネックス証券
マネックス証券は、金融サービスグループ「マネックスグループ株式会社」が運営するネット証券です。マネックス証券の特徴は以下の通りです。
- 投資情報が多い
- IPO取り扱い数が多い
- 取り扱い銘柄が豊富
■投資情報が多い
投資を始めた方の最初のハードルは、投資に関する情報収集をいかにうまく行うか、という点です。マネックス証券を利用していれば、「会社四季報」やNY・東京の市場についてのレポートをまとめたメールを無料で閲覧することが可能です。
また、IPO(新規公開株)の取扱数が多い点も特徴です。IPOとは、それまで証券取引所に未上場だった企業が上場する際に、新株の発行や売出をおこなう株式のことを指します。
■IPO取り扱い数が多い
IPOは全体で86社(2019年時点)ありますが、そのうちマネックス証券のIPO取り扱い数は45社です。(2019年時点)つまり、IPOのうち半数以上をマネックス証券から申し込むことができ、IPOに興味のある方にとっては適したネット証券であるといえます。
■取り扱い銘柄が豊富
マネックス証券は、IPOのみならず米国株や中国株の取扱数にも定評があります。特に米国株の取扱数は4500をこえ、大型銘柄のみならず中小型銘柄も豊富に取り扱っています。
\100円から始められる投信つみたて!/
マネックス証券の口コミ
性別:男性
年齢:40代
職業:正社員株価の実積チャートがシンプルで非常に見やすいです。画面全体を通して見やすくデザイン性にも優れていると思います。以前、別の証券会社のチャートをスマートフォンで見た際、非常に見づらい思いをしたことがありますがマネックス証券は比較にならないほど見やすいので操作していても疲れにくく継続して利用させて頂いています。
出典:クラウドワークス
性別:女性
年齢:40代
職業:アルバイト・パート手数料なども魅力でしたが、一番は銘柄スカウターがとても便利でした。ほかの証券会社でも銘柄の売り上げや決算などを見るとこができますが、銘柄スカウターはファンダを調べるうえで、とても便利です。特に決算の売り上げや利益、資産や今後の予想、アナリスト予想などがとても見やすくデザインされているので、初心者でも調べやすく、今ではほかのツールは使えません。これだけでも口座開設するメリットがあります
出典:クラウドワークス
auカブコム証券
auカブコム証券は、Pontaポイントが貯まってお得です。auカブコム証券の特徴は、以下の通りです。
- Pontaポイントがたまる
- NISAの売買手数料が最大5%オフ
- auユーザーはポイント還元率が高い
■Pontaポイントがたまる
auカブコム証券では投資信託の月間平均保有残高に応じてPontaポイントが貯まり、貯まったポイントをさらに投資に使うことができます。
Pontaポイントは普段の生活でも使いやすく、ローソン、ライフ、ビッグカメラなどPontaポイントの加盟店ならどこでも利用することが可能です。
■NISAの売買手数料が最大5%オフ
auカブコム証券では、現物株式と信用取引の手数料が最大5%割引となる「NISA割」が適用されます。条件はNISA口座を開設していることで、毎年の口座継続に合わせて割引が増えていくシステムとなっています。
■auユーザーはポイント還元率が高い
auの通信契約をしている方にお得なサービスがあります。「au投資信託ポイントプログラム」では、auの投資信託(auスマート・ベーシック、auスマート・プライム)の月間平均保有残高に応じて、毎月Pontaポイントがもらえます。
たとえば、auスマート・ベーシック(安定)に投資をした場合、auの通信契約をしていないと還元率は0.02%ですが、auの通信契約をしている場合は0.04%と2倍の還元率を受けることができます。
Pontaポイントを貯めていて、auの通信契約をしている方であればお得なサービスがあるのでauカブコム証券はおすすめです。
\Pontaポイントが貯まる!/
auカブコム証券のデメリット
■外国株の取り扱いがない
auカブコム証券は米国株以外の外国株の取り扱いがありません。そのため、外国株を行うのであれば米国株以外に8カ国を取り扱っているSBI証券がおすすめです。ただし、米国株であれば1,500銘柄以上の取り扱いがあるので、米国株以外に興味がない場合はauカブコム証券でも充分でしょう。
auカブコム証券の口コミ
性別:男性
年齢:50代
職業:会社員携帯のキャリアがauであり、溜まったポイントの使い道に迷っていたら中で、ポイントを使った投資が可能であることから利用を開始しました。現在はプチ株、投資信託、積立ニーサで利用しています。 プチ株や投資信託では溜まったポイントを活用しており、積立ニーサはauのクレジットカードと連携しており、投資しながらポイントも貯まっており大変満足しています。
出典:クラウドワークス
性別:女性
年齢:40代
職業:会社員スマホがauで、自宅最寄りのコンビニが「ローソン」ということもあり、これはau経済圏を利用するしかないと「au銀行口座開設」「auカブコム証券口座開設」を行いました。 また、米株式の積立設定にauクレジットを利用し購入することで「ポンタポイント」が溜まり、また、au銀行口座の貯金利率も優遇される。積極的にau経済圏を利用する事により月々の「ポンタポイント」がたんまりと溜まります。カブコム証券について苦言を呈するのであれば、保有資産の情報などもう少し初心者にも見やすくしていただきたい。
出典:クラウドワークス
【目的別】証券口座のおすすめ組み合わせ
\Pontaポイントが貯まる!/
ここでは、以下の4つの目的に合わせて、おすすめの証券口座の組み合わせを解説していきます。
①外国株に投資する場合
外国株に投資をする場合は、「マネックス証券」と「SBI証券」の組み合わせがおすすめです。それぞれの証券会社は以下のような特徴を持っています。
- マネックス証券:米国株の取り扱い銘柄数5,000超
- SBI証券:米国株、中国株以外にも7か国の外国株に投資が可能
なかでも米国株、中国株は世界最大の市場です。取扱実績の優れた証券口座での取引をおすすめします。
②少額から投資する場合
少額投資を行う場合は上記に記載したSBI 証券マネックス証券に加えてPayPay証券 SMBC日興証券もおすすめです。それぞれの証券会社は以下のような特長を持っています。
- SBI証券:単元未満株(S株)を購入可能
- マネックス証券:単元未満株(ワン株)を購入可能
- PayPay証券:国内株・米国株に1000円から投資可能
- SMBC日興証券(日興フロッギー):国内株に1000円から投資可能
単元未満株とは銘柄ごとに決められている最低売買単位である1単元の株数に満たない端数株式のこと。株主総会における議決権の行使は認められないが、それ以外の利益配当請求権、書類閲覧謄写権、株主代表訴訟提起権等の株主の権利は認められる。
1000円から国内株への投資ができるため、まずは勉強をしたい方にも最適な証券口座です。 少額から投資ができる証券口座には、 初心者にありがたい情報発信やサービスが用意されていることも多くこれから投資を始めたい方はぜひチェックしてみてください。
③IPOに当選したい場合
IPO(新規公開株)に当選したい場合は複数の証券口座から抽選に参加することが当選率向上に繋がることはすでに記載いたしましたが、なかでも「SBI証券」「マネックス証券」「大和証券」がおすすめです。それぞれのIPO取扱い数は以下のとおりです。
- SBI証券:122社
- マネックス証券:72社
- 大和証券:43社
IPO(新規公開株)は購入の権利が抽選であるため、できるだけ多くの証券会社から抽選参加できると理想的です。一方で複数の証券口座を開設することは、管理が複雑になることや、パスワードも覚えなければいけないといったデメリットがあることも説明しました。
どの証券口座から抽選参加しようか迷った際は、こちらの証券会社をまず検討してみてはいかがでしょうか。
④手数料を安く抑えたい場合
とにかく安く手数料を抑えたい場合は「楽天証券」と「SBI証券」の2つがおすすめです。それぞれの証券会社の手数料は以下の通りです。
国内株式の取引コスト | |
楽天証券 | スプレッド 0.22% |
SBI証券 | 0円 |
大手証券会社の中でも「楽天証券」と「SBI証券」の2社は手数料が非常に安く、とにかく手数料を抑えたい方にはおすすめの証券会社です。
証券口座を複数持つ場合の確定申告・損益通算はどうなる?
複数の証券口座を持っていたら確定申告は必要?
複数口座を保有している場合、確定申告が必要になるケースはあります。例えば源泉徴収ありの特定口座で利益が発生し、他の口座で損失が発生した場合は損益を合算して確定申告することで還付を受けられます。確定申告の手続きは面倒と感じるかもしれませんが、税金を払い過ぎないためにも必要なことです。
証券口座を複数持った場合「利益が出た口座と損失が出た口座があるけれど、確定申告はどうすればいいの?」といった状況は容易に想像できるかと思います。
結論、別の証券口座間(例えばA社の利益とB社の損失)で損益通算する場合には、A社B社双方の情報を整理した上で、自身で確定申告を行う必要があります。
なお、源泉徴収ありの特定口座で取引した場合、各証券口座ごとの利益と損失は、各証券会社が損益通算をした上で納税額の計算から源泉徴収、そして納税までを行ってくれるため自身で申告等の処理を行う必要はありません。
金融商品取引業者等に「特定口座」を開設している場合は、この特定口座での取引については、「簡易申告口座」か「源泉徴収口座」を選択することができます。
引用元:国税庁|「株式・配当・利子と税」特定口座
「簡易申告口座」の場合は、金融商品取引業者等から送付される特定口座年間取引報告書により簡易に申告することができます。
「源泉徴収口座」の場合は、さらに、その口座内における譲渡益について、申告不要を選択することができます。
確定申告の際に用意するものは、以下の3つです。
- 印鑑
- 源泉徴収票
- 一年の取引の損益が計算できる書類
一年の取引の損益が計算できる書類は、特定口座年間取引報告書などを用意します。
複数の証券口座を開設している場合、3点目の「一年の取引の損益が計算できる書類」をまとめるのにはやや時間を要するかと思いますので、早めの準備をしておくと良いでしょう。
証券口座を複数持つ場合のよくあるQ&A
証券口座を複数持つ場合、初心者であるほど質問が多く出るかと思います。 ここでは、よくある質問についてお答えしていきます。
- 1つの証券会社で複数の口座をつくれる?
- ひとつの証券会社においては、1人1つしか口座開設の申し込みをすることはできません。
- NISA口座は複数の証券会社で開設できる?
- NISA口座の開設は、1人当たり1口座しか開設不可能です。基本的にどの証券口座でもNISA口座の開設は可能ですので、日頃よく使う証券口座にてNISA口座も開設を行うと良いでしょう。
- 証券口座を複数持つときの選び方は?
- 証券口座を複数開設する際は、取扱商品や取扱ツールを確認し、自身の投資スタイルにあった証券会社を選ぶと良いでしょう。各企業ごとに連携したポイントを活用した投資ができるサービスもあるため、日頃よく使うサービスとの相性も確認できると理想的です。