難関の中高一貫校を卒業した生徒はその後どのような人生を歩んでいるのか。女子中高一貫校の桜蔭OGの片田梨奈さん(28)は大学・大学院を経て建設会社に就職し、食品プラントの設計・施工を担う。創刊15周年を迎えたプレジデントファミリーが、かつて誌面掲載した神童に再び取材する企画に片田さんは「大学時代にホームレスの方など社会制度からこぼれてしまっている人々も穏やかに暮らせる街づくりに関心をもち、今もそうした研究をしている」と答えた――。
※本稿は、「プレジデントFamily2021冬号」の一部を再編集したものです。
撮影=プレジデントオンライン編集部

日本一の女子校・桜蔭生…大学受験“失敗”が人生の転機になった

「私にとって桜蔭は、楽しすぎる学校でした!」

第一声、そう話しだしたのは、プレジデントファミリー2006年発行のvol.2に、桜蔭中学の合格者として登場してくれた片田梨奈さん(28)だ。

梨奈さんは桜蔭中学・高校から芝浦工業大学に進み、その後、東京工業大学の大学院で都市・環境学を学んだ。卒業後は食品工場専門の建設会社に就職し、食品プラントの設計・施工を担当している。

プライベートでは、大学院時代に知り合った増田知久さんと結婚。昨年、第1子となる長男を授かり、現在育休中だ。

梨奈さんが今、桜蔭の良さとして感じていることは、議論し合える仲間、議論し合える環境が豊かだったことだという。

「恋愛の話から孤独死の問題まで、本当にいろいろなことが話題になりました。みんな自分の考えをもっているし、反論を恐れて口をつぐむなんていうこともない。もちろん、意見が違うからといってあとから人間関係がギクシャクするようなこともない。互いに互いを認め合う、本当の意味での議論ができました」

とはいえ、真面目に議論ばかりしていたわけでもない。学校帰りに延々と散歩をしたり、制服のままジェットコースターに乗りに行ったりしたこともある。学校から見える東京ドームからコンサートの音が聞こえ、「あのアーティストがあそこにいるんだ」とワクワクしたこともあるという。まさに青春を謳歌おうかした中学・高校時代だった。

「そのせいで……というわけではありませんが、大学受験に身が入りませんでした。実は、芝浦工大は第1志望ではなかったんです」

第1志望の不合格がわかったとき、梨奈さんは号泣した。芝浦工大には合格していたものの、夢が断たれ、自分の人生が終わったかのような絶望を感じたのだ。

そのとき、言葉をかけてくれたのが、父親だった。

「梨奈は建築の勉強がしたいと言っていたじゃないか。たとえ第1志望じゃなくても、それができる場所を与えてもらえただけありがたいことじゃないか。おめでとう!」

父のその言葉に梨奈さんは再び前を向き、歩きだす勇気をもらった。

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