

最初はどこの住宅展示場に行くべきか? 多少遠くても物件数の多い大きな住宅展示場を選択しがちだが、正解は小さくとも最寄りの住宅展示場だ。なぜなら、初心者はたくさんの物件を見るより、限られた物件をじっくりと見学し、出来れば季節を替えながら何度か複数回訪れたいから。それには最寄りの住宅展示場がベストの選択となる。
住宅展示場に訪れたら、まずインフォメーションハウスに立ち寄ろう。ここには、住宅展示場内の地図や各モデルハウスの資料がそろっている。展示場によっては、住宅設備機器のパンフレットなどもあり、住まいに関する情報が幅広く集められるスポットだ。見学前にここで情報を収集してその日の計画を立てれば、見学もスムーズになる。

住宅展示場に建ち並ぶさまざまなモデルハウスを目の前にすると、すべて見学したくなるかもしれない。ここで、せっかく来たからには全棟見学しようとしても、そのうち頭の中で情報が混在し、最後にはどっと疲れが残るだけになる。一日に見学するモデルハウスは少ない方がいい。最大でも一日4棟がベストだろう。
見学するモデルハウスをどう決めるか。ポイントは、気に入った外観で選ぶこと。入居後も変えやすい内装や設備とは違い、外観は建てた後では変えられないからだ。和風、洋風、北米風、モダンなど、住宅展示場には様々な外観のモデルハウスがあるから、そのなかから絞り込めるだろう。

モデルハウスは、子育て、二世帯、介護、夫婦二人暮らしなど、さまざまなコンセプトをもとに提案されている。そこで、室内を案内してもらう前に、モデルハウスのコンセプトを聞いて大まかなイメージをつかもう。また、その住宅メーカーの住まいづくりの特徴や考え方も聞いておくと、あとで他の住宅メーカーとの比較がしやすくなる。
住宅には、木造軸組、鉄骨、木質パネル、2×4(ツーバイフォー)、コンクリートパネルなどさまざまな工法があり、それぞれにメリットとデメリットがある。そこで、モデルハウスが採用している工法と、そのメリットとデメリットを聞こう。併せて、他社の気になる工法についても質問することで、工法の特徴がより立体的に把握できる。

予算の目安となるが、坪単価だ。ただし注意してもらいたいのが、その坪単価の価格に何が含まれているか、ということ。坪単価が非常に安い場合、キッチンやお風呂など設備機器の料金が含まれていないケースがある。掘り下げて聞くことで、自分の住まいへの予算感覚がより具体的になってくるはずだ。
住まいは、建てたら終わり、というものではない。そこから長い付き合いが始まる。「200年住宅」構想が注目されているいま、住宅メーカーもさまざまなサポート体制を用意している。万が一不具合などが出てきた場合、どのような保証があり、どんな対応してくれるのか、定期的なメンテナンスの有無やその内容など確認しておきたい。

子育て、親の介護、子どもの独立による夫婦二人暮らしなど、住まい手のライフステージはどんどん変化していく。モデルハウスの提案がいまの暮らしに合っていても、将来のライフスタイルに合っているかはわからない。そこで、間取りや設備がどのように変更できるのか、何か工夫がなされているか、といった住まいの可変性についてもしっかり聞こう。
これからの暮らしの中で、避けては通れないのが環境への配慮である。各住宅メーカーは、エコにつながるような住まいの工夫をあらゆる角度から提案している。環境にやさしく快適で過ごせる間取りや内外装のほか、省エネ設計の設備など、具体的にどのような提案があるのか、質問しよう。

見学中、なるほどと思ったことでも、複数のモデルハウスを見るうちに忘れてしまいがちだ。基本的なことだが、大事だと思ったことはその場で上手にメモをとろう。本特集では、住宅展示場で活用できる「12カ条のチェックリスト」と、記入すればモデルハウスの比較ができる「住宅展示場見学シート」を用意した。ぜひ質問の参考や情報整理に役立ててほしい。
気に入った住まいが見つかったら、建築現場も見せてもらおう。良心的な住宅メーカーなら、建築現場の見学会を開催している。どのような資材や工程で建てられるのか、実際の建物で確認することで工法のイメージがより具体的になるだろう。また、できれば、築年数が経った物件の見学もリクエストしてほしい。住まいにどのような経年変化が起こるのか一目瞭然のうえ、住宅メーカーのサポート体制の実際を知る、いいきっかけにもなる。














