建物の資産価値を
超長期的に維持
これまで日本の住まいは30年以下の寿命といわれ、建てては壊すという「スクラップ・アンド・ビルド」型の住宅が中心だった。近年、環境保護・環境貢献が社会・経済の重要な課題となるなか、この従来型の住まいづくりを見直そうという動きが出ている。それが「200年住宅」構想である。「200年住宅とは、耐用年数を意味するのではなく、超長期にわたって資産価値を維持する住宅、という意味を持つ」と話すのは、早稲田大学客員教授の五十嵐健氏だ。200年住宅は、建て主にとっても住まいづくりの成功のポイントとなる、と明かす。「これまでスクラップ・アンド・ビルド型の住宅でよかったのは、日本が高度成長社会だったからです。いま日本は、成熟化社会を迎えました。給料も地価も、以前のように上昇する期待は持てません。住まいに対する考え方も大きく転換しなけばならない。これからは、建物自体に価値を持たせる必要があります」
従来型住宅では
失敗する懸念も
例えば、新築から20年後、ライフスタイルや家族構成が変わり、住み替えが必要になったとしよう。従来型の住宅では、建物価値はほとんど毀損され地価のみでの売却を余儀なくされかねない。一方、200年住宅なら土地、建物双方の時価を見込めるため、有利に売却できる。また、価値があれば、建て直すことなく、間取りを変更する程度で住み継いでいくこともできるだろう。将来のライフスタイルの変化まで視野に入れて建てるなら、従来型の住まいづくりでは失敗につながりかねない。200年住宅こそ成功者の選択というわけだ。
では、どうやって200年住宅を手に入れればいいのだろうか。すでに住宅メーカー各社では、200年住宅に対応した商品やサービスを供給し始めている。耐用年数を飛躍的に延ばすとともに、ライフスタイルの変化に応じて間取りや空間の用途を変えられる構造を志向。リフォームをパッケージ提供するサービスもある。五十嵐教授は「住宅関連産業も新たな発展を見せそうだ」と予測する。
五十嵐教授の話をもとに、住まいづくりの成功の秘訣を下記にまとめた。ぜひ参考にしてもらいたい。
日本の「スクラップ・アンド・ビルド」型の住まいに対し、ヨーロッパでは、100年前の建物であっても、建て直すことなく住み継いでいるという。
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モデルハウスやモデルルームでは、ついつい最新の設備に目が向いてしまう。しかしながら、「住まいを設備で選んでは失敗する」と、五十嵐教授は注意を促す。設備は、後日の取り換えがきくからだ。 |
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高度成長期、地価は上がり続けると考えられていた。このため、当初は小規模な住宅を購入し、年月を経たら地価の値上がり益を活用して広い住まいを手に入れるといった計画を立てる人が多かった。ところが経済が成熟化しているいま「不動産の資産価値を土地だけに求めるのは失敗のもと」と、五十嵐教授はいう。 |
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従来の日本の住まいでは、たとえ狭くとも高機能を目指す意識が強かった。とはいえ、キッチンや洗面台、バス・トイレといった水回り設備の耐用年数は15~30年。しかも、設備は新しいほど機能・性能に優れる。更新を前提としなければ、住まいづくりは失敗しかねない。 |
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住まい手が、住まいへのこだわりを明らかにするのは大切なこと。しかし、プロの意見を無視しては、住まいを台無しにしてしまう。細部の使い勝手やデザインにとらわれるあまり、全体の動線や効率などに配慮できないケースが少なくないからだ。 |
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マイホームの購入・新築時の資金は、住宅ローンの利用が一般的だ。借入限度額いっぱいまでローンを設定する人も少なくないが、購入価格の2~3割以上の自己資金を準備することが望ましい。引っ越し代やカーテンなどのインテリアにも意外に費用がかかるので、住み替え全体の資金計画をしっかりと立てておこう。 |


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