残したい言葉
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人間万事塞翁馬

 
 
牛久崇司 キッコーマン社長
Takashi Ushiku
1940年、栃木県生まれ。63年慶應義塾大学経済学部卒業後、キッコーマンに入社。経理部長などを経て、96年取締役に就任。01年取締役常務執行役員に就任後、04年代表取締役社長に就任。
婁正綱 書画家
Zhenggang Lou
1966年、中国・黒龍江省生まれ。12歳のとき、書の才能と知力を認められ、国家による特別教育を受ける。20歳のとき来日。現在は中国を代表する書道家・画家として、主に中国、日本、米国で活躍している。
大沢尚芳=撮影
本誌編集部=構成
 
 

 キッコーマンに入社したばかりの一九六三年のこと、突然病に倒れた私は、長期入院を余儀なくされました。そのとき、病室でふさぎこんでいた私を見舞ってくれた父がくれた言葉です。以後、ベッドの中で何度もこの言葉をつぶやき、自分を励ましていました。

 この言葉は、中国の古典「淮南子{えなんじ}」に登場する有名な逸話からきています。塞翁と呼ばれる老人の馬が逃げていったが、その後、よい馬を連れて戻ってきた。しかし、老人の息子はその馬に乗って足の骨を折ってしまう。が、結局そのおかげで息子は戦に行かずに済み命が助かった。このように、福と禍というものは予測できないものだから、くよくよ考えても仕方がないという教訓を含んだ話です。(……続きは本誌をご覧ください)

 
 
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