1万円の破格マンションも! 競売物件の狙い目

格安物件

 
 
司法書士、不動産コンサルタント
小柴一生 = 文
Issei Koshiba
こしば・いっせい●
1948年生まれ。司法書士の傍ら、不動産経営のコンサルタントを手がける。著書に『競売不動産を買うときの基礎知識』(ぱる出版)がある。
柳澤美帆 = 構成ライヴ・アート = 図版作成
 
 

 競売にかかる不動産というと、以前は危険な印象がつきまとっていました。しかし、いまでは相次ぐ法改正で悪質なプロがしめ出され、素人でも少し注意を払えば競売でよい物件を取得できます。

 競売物件の価格は、平均して時価の7〜8割ほど。非常に魅力的です。しかし、自分のライフスタイルや通勤にうってつけの物件は多くありません。急いで引っ越したい、という人には競売は不向きといえるでしょう。

 物件の検索には東京地方裁判所民事執行センターの「不動産競売物件情報サイトBIT(ビット)」が便利。民事執行センターの運営で、各地方裁判所が扱う競売物件を見られます。また、新聞公告や住宅情報誌でも情報は入手できます。

 めぼしい物件を見つけたら、詳細な情報を見て検討しましょう。上記のサイトから「物件明細書」「評価書(不動産鑑定士による価格査定が記されている書類)」「現況調査報告書(裁判所が命じた執行官が実地調査し、間取り図や写真が添えられた書類)」のいわゆる「3点セット」をダウンロードすることができます。この3点セットを十分吟味し、購入するに足る物件かどうかを調べます。

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競売を成功に導く、チャート診断

 3点セットのいずれの書類も重要ですが、一番注意して見てもらいたいのが「物件明細書」です。ここでまず物件の占有状況を確認します。現在は「占有屋」と呼ばれる人(立ち退き料を目当てに不法に物件を占有するプロ)はほぼいなくなりましたが、2004年の法改正以前に競売を申し立てられている物件では、占有者に法的に対抗ができない場合もあるのです。万が一、占有に気づかず入札し、買受人となってしまってもキャンセルはできません。裁判所に置いてあるハンドブックと突き合わせ、支障のない物件かどうかを必ず確認すべきです。

 さらに「物件明細書」には、マンション管理費の滞納についても記載があります。数年も滞納している場合がままあるのです。これも「負の財産」として、買受人が引き受けて支払います。その金額が落札金額にプラスされるので、自己資金で支払い可能かを確認します。

 また、裁判所への申し立てにより、物件によっては内覧も可能。中の状態を確認しておきましょう。

超破格値の物件は
ここに注意せよ!

 狙い目の物件として、リゾートマンションがあります。バブル期に何千万円もする物件が雨後の筍のように建てられましたが、いまそれがともすると1万円といった破格値で競売に出ているのです。ただし超破格値の物件も、管理費の滞納が多額であるためで、それを引き受けた購入金額は数百万円にはなります。そのあたりは3点セットをよく見て入札に参加するかどうかを判断してください。住居とは別に物件を買うゆとりがある場合には、競売はとてもおもしろいと思います。

 
 

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