特集/なぜか結果が出る人の1週間
〜「1週間の達人」力を出し切る7つの習慣
準備の日曜
熊谷正寿GMO・グローバルメディアオンライン代表
「普通の人」でもスピード成功できる
休日の過ごし方
夢を叶える原動力となった三つの手帳
グローバルメディアオンライン(GMO)グループはヤフーや楽天同様、熾烈な競争を生き残ったITベンチャーの雄だ。グループ関連22社、従業員約2000人。「日本のインターネット部」「全ての人にインターネット」をスローガンにネット関連事業を展開、現在44万社の法人顧客と1181万人の個人顧客を擁する。

- Masatoshi Kumagai
1963年、長野県生まれ。GMOグループ22社、約2000名の従業員を率いるベンチャー企業のリーダー。著書に『1冊の手帳で夢は必ずかなう』『20代で始める「夢設計図」』がある。
そのGMOグループを率いる41歳の若きリーダーが熊谷正寿氏である。熊谷氏は1991年に27歳でグループの中核企業GMOの前身ボイスメディア社を立ち上げると、99年に独立系ネットベンチャーとして国内初の店頭上場を果たした。GMOの現在の主力ビジネスはサーバーレンタルとドメイン事業。さらに連結子会社でメール広告ビジネスの「まぐクリック」、ネット取引の決裁代行サービスの「GMOペイメントゲートウェイ」を記録的なスピードで次々上場させた。ベンチャー起業家として次々と夢を実現してきた熊谷氏の原動力、それは手帳だという。
「20代の頃、父親の仕事を手伝っていましたが、朝から晩まで忙しく働く中で将来に対するイメージが持てず、人生をただ浪費しているようで焦っていました。あるとき、自分の人生の目標を定めようと心に決めて、自分のやりたいことを片っ端から文字に書き起こした。文字にすることでもやもやした夢が目に見える形になりましたが、せっかく目に見える形になっても放っておいたら、ただの落書きになってしまう。そこで35歳まで15年の未来年表を手帳に書き込んで、片時もその夢を忘れないようにつねに肌身離さず持ち歩くことにしたんです」
当時の手帳に書き込まれたたくさんの目標や夢の一つが「35歳までに会社を設立し上場させる」。GMOが店頭上場したとき熊谷氏は35歳と1カ月だった。
単なるスケジュール管理やメモ帳としてではなく、夢を叶えるためのツールとして熊谷氏は現在、三つの手帳を活用している。やりたいことや夢を綴った“夢手帳”、思い通りの未来を実現するために行動を管理するための“行動手帳”、行動や思考のポイントを整理してまとめる“思考手帳”の三つだ。
数年後にこうありたいという自分の姿を決め、そのビジョンと現在の実像との隔たりを測り、その距離を時間で割れば、数年間でやるべきこと、1年間、1カ月間、1週間、1日でやるべきことがわかってくる。その1日、1週間、1カ月、1年を積み重ねていけば、思い描いた自分に近づけるし、ビジネスの目標も完遂できるというのが熊谷氏の考え方だ。
「人間は生まれながらにして不平等です。生まれた場所も違えば、家柄も環境も違う。平等なものは二つしかない。時間とチャンスです。私はその二つを最大限に生かすために、すべて計画して動いている。夢や目標をDWMY(Day, Week, Month, Year)に分散化して1週間のスケジュールに落とし込む。単に1週間の計画ではなく、人生の中の1週間としてとらえて、その1週間でまずやらなければいけないことを優先順位で時間を取ってしまうんです」
熊谷氏のスケジュール表は非常に過密でほとんど15分、30分単位で決められている。空欄は空き時間ではない。目的実現のためにやらなければいけないこと、その優先順位の高い案件がそこに組み込まれてる。そうして1週間の行動枠を決め、残った時間で偶発的なアポなどに対応しているのだ。
日曜日の使い方が人生を分ける
- 熊谷正寿氏の日曜日
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6:00 起床 起きたらすぐに書斎に行って手帳を整理する。手帳の整理=情報の整理=頭の整理。最大の優先事項を考え、翌週どの時間帯で自分が仕上げるか、あるいは誰にいつまでに仕上げさせるか等をここで確認。 9:00 メールの処理 必要なメールには目を通し、返信する。 12:00 情報の検証 新聞4〜6紙は精読して必要な記事は切り抜きして保存。雑誌は月に30冊ほどに目を通す。経営者ブログ、専門家ブログも精読。本は次々と乱読する。趣味は仕事、気分転換が仕事なので、このような時間が楽しい。 17:00 トレーニング 集中力を高め、どんなことにも耐えられる体力をつけるためにまめに体を動かす。 19:00 食事 親族が集まって食卓を囲む。 21:00 就寝 翌日は4:30に起きて8:30からの会議に備えて準備をするので、早めに床に就く。
過密なスケジュールを優先順位をつけてこなすためには、頭の整理、情報の整理が大切。そのために使われるのが土曜日と日曜日だ。
「土日に関しては休憩の時間だとは思っていません。土曜日は前週の整理の時間。日曜日は翌週の準備の時間というのが土日の使い方です。私の時間の使い方は手帳の整理が一番多い。手帳の整理はスケジュールの整理も含まれますが、それ以上に書き込んだメモの整理をする。そうすることで、今大事なことが浮き彫りになって、それを翌週の時間の使い方に充てられる。『ポイントは何?』が私の口癖ですが、ポイントに集中して行動し、物事を考える。ポイント集中とはポイント以外はやらないというのが私の考え方です。今大事だと思ったらそれしかやらない。ポイントを見つけるための整理の時間。それが私の土日の基本的な考え方です」
熊谷氏の日曜日の行動は基本的に平日と変わらない。朝は6時に起きて、まず書斎に行き「人生の優先順位を確認するために」手帳をチェックする。次に必要なメールを返信して、最後に新聞などの一般情報を検証する。日経4紙には必ず目を通すという。日中はジムで1時間のトレーニングを挟んで書斎で仕事。手帳を整理したり、ネットで経営者や専門家のブログを読んだり、溜まっている本を読む。すべて翌週のアウトプットの準備作業だ。夜は家族や親族とのコミュニケーションに時間を割きながら余裕を持って就寝。翌月曜日の朝はパワー全開で朝4時半に起きて、会議が始まる8時半までにやり足りなかったことをこなす。
こうした万全の準備が集中力の高い経営を可能にする。GMOの主力事業であるレンタルサーバー事業の立ち上げも、必要な作業事項をすべて書き出し、自分でやることと人に任せるタスクの優先順位をつけて、約2カ月で事業化した。朝令暮改は当然。頭を切り替えて、今重要だと思うことを即実行することこそスピード経営だと熊谷氏は言う。
「もし土日に頭と体のチューニングができなければ、翌日からのスピードが落ちる。ベストコンディションじゃないから。1日24時間のうち8時間寝て8時間仕事をして、残り8時間を何に使うかで人生が決まる。同様に1週間で見ると土日の使い方で人生が変わると思います。代償は必要です。私の場合は時間が引き替えになっている。土日に飲んで食べて楽しんで、普通の人と同じことをやっていたら、普通のアウトプットにしかならない。私は天才ではなく凡才ですから、平凡な人間が普通の人と違うアウトプットをするには時間を犠牲にするのは仕方がないと思っています」
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通勤(移動)時間に何をしているのか? フォーマを使った電話会議、資料読み、情報検索 毎週必ず見ているテレビ番組、雑誌は何か? ビジネス誌、インターネット関連、雑誌、ファッション誌など月に約30誌 日曜の夜に何をしているか? 家族との団欒と翌週の準備
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