ジェネリック医薬品は
医療費削減と病院経営合理化の特効薬

新薬メーカーとしての実績とノウハウで
医療の理想を追求、「合理的な選択」で
明日への布石を打つ日本ケミファに集まる注目

 
 
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年々増大する国民医療費、急ピッチで
進展する高齢化社会と、日本の医療行政は
危機的状況に瀕している。
加えて病院経営も厳しい試練に直面するいま、
日本の医療は抜本的な改革を迫られている。
注目を集めるジェネリック医薬品は、
なぜ医療革命の切り札になり得るのか。
医療の本来あるべき姿「患者本位の医療」に
どう貢献できるのか。
高尿酸血症分野で時代をリードする創薬
メーカー・日本ケミファ・山口一城社長と、
内閣府特命顧問であり医療行政に詳しい
慶應義塾大学・島田晴雄教授が、
21世紀医療のあるべき姿を語り合った。
 
 
日本ケミファ株式会社代表取締役社長
山口一城 = 談慶應義塾大学経済学部教授内閣府特命顧問
島田晴雄 = 談
 
 

ジェネリック医薬品が生み出す
一兆円の削減効果は
医療の未来に活路を開く

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しまだ・はるお●1943年生まれ。70年慶應義塾大学大学院経済学研究科博士課程修了。74年米国ウィスコンシン大学博士課程修了。82年より慶應義塾大学経済学部教授。また、2001年からは内閣府特命顧問も務める。

島田 最近、ジェネリック(generic)医薬品に大いに関心があるんですが、語源はやはりジェネラル(general)なんですか。

山口 ご指摘のとおり「一般の」を意味するジェネラルから派生した言葉で、「商品名」ではなく「一般名」で処方箋に記載するというのが、そのいわれだとされています。ご存じのようにジェネリック医薬品は、病院で処方される医薬品のなかで特許期間の切れた新薬と有効成分が同一で、用法・用量、効能・効果も同一の薬として厚生労働省から認可されたものなんです。ジェネリック医薬品は世界共通の用語になっていますし、欧米では「公共財」として認識されています。

島田 薬の開発には膨大な時間と費用がかかりますからね。ことに最近では新薬開発はビッグ・サイエンスになってきていて、開発費はさらに上昇傾向にある。10年前まで世界から注目されていた日本の製薬業界が全体的な地盤沈下を起こしているのも、世界的な大型合併が続いているのも、開発費負担の問題が大きいんです。ジェネリック医薬品は、同じ効き目のものを開発コストがカットされた分だけ低価格で市場に供給できますから、医療へのメリットは大きい。日本ではまだ10%強ということですが、欧米ではすでに相当広く普及しているんでしょう。

山口 日本と医療保険制度の違いはありますが、アメリカとドイツが五四%、イギリスでは五52%と、欧米の医薬品市場の半分以上はジェネリック医薬品です。欧米では特許が切れたら短期間で80%がジェネリック医薬品に置き換わるという状況になっています。

島田 日本ケミファは、新薬メーカーであると同時にジェネリック医薬品にも力を入れておられますね。私はこれはとても重要なことだと思っているんです。というのも、日本の税収は年間41兆円なのに国民医療費は31兆円にものぼる。国家財政としては非常に危ないところにきています。しかも、高齢人口は増えるばかりですから、医療費はますます増大していく。

各国のジェネリック医薬品市場
(2001年・数量ベース)
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出典:Jean-Michel Peny.Scrip Magazine March 2003
ただし、日本は1999年のデータ(医薬工業協議会調べ)

山口 一人当たりの医療費を比較すると70歳未満は17万2000円なのに対して、70歳以上は75万6000円というデータもあります。高齢人口がピークに達する2025年には国民医療費の総額は65.5兆円になり、うち50%が七五歳以上と予測されています。当然、患者さんやその家族、国の負担もますます重くなっていきます。医療保険制度がスタートした1961年当時は、高度成長期でもあり、国民の医療費のほとんどは徴収する保険料でまかなえていました。しかしながら、現在では経済成長率の鈍化、少子・高齢化の加速とダブルパンチですから、国や国民の負担を増やさなくては保険制度が成り立たなくなってきています。医療費の削減を真剣に考えなくてはいけない状況になっていると思います。

島田 現に赤字の健保組合も多いし、自治体病院は9割が赤字といわれるように病院経営も非常に苦しくなっている。このままでは保険制度は破綻してしまいますよ。いまこそ国も医療関係者も国民一人ひとりも、本気で医療のあり方を考えるべき時機ですね。そもそも医療というのは、患者さんを健康にしながら無駄な医療費を削減していくことが正しいやり方なんです。現にいま処方されている薬のうちジェネリック医薬品に置き換えられるものを積極的に置き換えていけば、薬剤費を大幅に削減できるでしょう。

山口 20%から30%は削減できるといわれています。

島田 薬剤費が7兆円だから、少なく見積もっても1兆円節約できる。政府の重荷も少しは軽くなる(笑)。

「包括医療制度」「代替調剤」
世界標準システムの導入が
医療革命のエンジンとなる

山口 この数年で、国も医療費の引き下げに本腰を入れはじめていますが、先生は現在の施策をどのようにみておられますか。

島田 薬価はこの10年間にどんどん引き下げられましたし、厚生労働省も医療費総額を抑制する施策を鮮明に打ち出しました。これを受けて全国の国立病院ではジェネリック医薬品の使用が始まっていますし、この流れは自治体にも普及していくはずです。これは結構なことですが、総額抑制というアタマに枠をはめてやるようなやり方は本末転倒だと思いますね。それよりも、患者さんと医師、調剤薬局が合理的に考えてジェネリック医薬品の方がいいと思うような仕組みをつくっていくことが大事。この意味で2003年にまず先端的な治療を行う特定機能病院から導入された「包括医療制度」は、トリガーになり得るとみています。

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やまぐち・かずしろ●1958年生まれ。81年慶應義塾大学卒業後、第一勧業銀行(現みずほ銀行)に入行。85年日本ケミファ入社。96年6月代表取締役社長に就任し、新薬の開発とジェネリック医薬品分野の開拓を推進する。

山口 胃潰瘍ならいくら、この病気ならこれと、国際疾病分類による病名をもとに、患者さんへの治療の内容によって分類した手法ですね。医療コストを考えれば、同じ有効性のある安い薬を使おうというのが自然の流れになりますね。患者さんの負担の軽減と病院経営の効率化に役立つわけですし。

島田 そう。上限を超えた分は病院の負担になりますからね。病院経営でいえば、病院評価制度も始まりましたし、これからの病院には経営の質と透明性がこれまで以上に問われるようになっていきます。それに、もともと特殊な薬剤や特許期間中の新薬を除けば、処方箋に商品名を記載することはあまり意味がない。お茶が必要なら「どこどこのお茶」でなく「お茶」で十分なわけですから。かつては薬価差益が病院の原資に成り得ましたが、いまはそういう時代ではないし、過剰なサービスも淘汰される方向にある。

 包括医療制度が進めば、疾病分野別の標準医療が確立されていくわけですから、患者さんも安心できると思いますね。

山口 もう一つ、代替調剤の問題もあると思います。欧米では医師が処方した薬について薬剤師さんが患者さんと話し合い、その同意のもとに同じ成分のジェネリック医薬品のなかから選択できる制度が普及していますが、日本ではまだ「医師の処方どおり」が常識ですね。薬剤師は薬のプロフェッショナルですし、薬学部を6年制にしようという動きもあります。日本でも、しっかりした知識をもった薬剤師が責任をもって調剤する時代になっていくのではないでしょうか。

島田 最近では、患者さんに「薬剤手帳」を配り、いつ・どうやって飲めばいいか、飲み合わせはどうかなど、アドバイスしてくれる調剤薬局も増えてきましたね。包括医療制度が進めば本来の意味での医薬分業もいい方向に進む。病院の合理化と患者さんの負担の軽減、両方をめざした戦略的な投与が進むと思います。ジェネリック医薬品は、そのエンジンの一つになる。日本の医療を大きく変えると思いますね。

 冒頭でもちょっと言いましたが、日本ケミファのように新薬とジェネリック医薬品の両方を手がけているメーカーは非常に珍しい。しかも、とくに最近は業績も良さそうで、株価も上がっていますよね。なぜ、こうした経営戦略をとられているんですか。

「安定供給」はメーカーの使命
新薬の実績とノウハウを投入し
「患者本位の医療」に貢献

山口 当社は、製薬メーカーの最大の使命は、医療と患者さんに貢献していくことだと考えています。先生が指摘されたように、新薬開発費が高騰し、開発のベクトルも遺伝子治療へとシフトしていくなかで、体力のあるメガ・ファーマも相当厳しい状況にあるというのが実情です。当社は、百貨店型製薬メーカーをめざそうとは思っていません。むしろ新薬開発に関しては領域を絞り込み、その分野でナンバーワンを狙う。同時に安くて効果のあるジェネリック医薬品に力を入れ、製薬メーカーとしての使命をまっとうしようというのが、当社の基本的な考え方なんです。

島田 ほう。新薬では主にどんな分野ですか。

山口 高尿酸血症分野です。高尿酸血症は痛風の前駆症状とされてきましたが、最近の研究で動脈硬化のリスクファクターの一つであることがわかってきました。この分野では医学界とタイアップして、ベースとなるサイエンスをしっかり研究し、フロントランナーをめざしていきます。ジェネリック医薬品については、新薬分野でのノウハウと実績を活用していきます。具体的に言えば、安定供給体制の確立とMR(医薬情報担当者)による適切な情報提供の積極的な推進に力を入れています。

島田 安定供給というのは確かに重要なファクターですね。いつも使っている薬や治療に必要な薬がなくなってしまうと、患者さんに大変な迷惑をかけてしまうことになる。

山口 率直にいってジェネリック医薬品も以前は価格競争に陥り、安定供給への不安が指摘されていました。しかし、薬価制度の見直しによって下げ止まりルールが撤廃されて、不当なダンピングが防止されるようになってからは、大きく変わってきました。最初のジェネリック医薬品の薬価は先発薬の七割での承認ですから、メーカーとして真の実力が問われるようになってきたといえます。

ジェネリック医薬品が果たす役割
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高齢化社会を迎え、医療費負担に対する国民の意識も大きく変化。こうした環境下、より効率的に高度な医療を提供するためにも、ジェネリック医薬品の存在がますます重要になる。

島田 日本ケミファのようなマジメなメーカーがしっかり存続できる基盤と、市場の透明性も大切ですね。ジェネリック医薬品は包装ロットが大きいと聞いたことがありますが、その点はどうなんですか。

山口 使いやすい小包装化を実現しましたし、先発品との同等性を多面的に評価できる研究体制や、全国の病院に安定供給できるネットワークも確立しています。また、MRも全国エリアをカバーできる人数を擁しており、副作用などの情報の調査・収集力、医療関係者との緊密なコミュニケーションでは新薬メーカーとして培った経験と強みが生きています。リーズナブルな価格にこうした付加価値をつけ、すべての医療関係者にジェネリック医薬品を認知していただくことは、当社の重要な使命だと受け止めています。

島田 ジェネリック医薬品を普及させていくためには、適切な情報提供は大切ですね。お医者さんは多忙だし、使ったことのない薬を使うことにはどうしても心理的な不安がありますから。

山口 医療関係者とのコミュニケーションはとても重要ですね。患者本位の医療へと意識変革が進んでおり、患者さんもいくつかの治療方針から選択できるようになってきました。薬剤の選択もそうあってしかるべきだと思います。

島田 日本ケミファら、各メーカーの努力に加えて、国としても情報提供の後押しをしている。政府が掲げている「e-Japan」計画でもカルテの電子化を進めていますし、医療分野のIT化では近い将来アメリカを上回るのではないかとみているんです。速度と価格、インフラでは日本のブロードバンド環境は世界一ですから、ここを活用してどんどん進めていくべきですね。

 繰り返しになりますが、病院経営の合理化も大事ですが、何よりも「患者さん本位」というのが医療のあるべき姿です。医療費の負担減と医療の透明化にもつながるわけですから、医療関係者も患者さん自身も、ジェネリック医薬品に対する正しい認識をもってほしい。それが、変わりつつある日本の医療をもっと早く、もっと有益なものに変えていくと思います。

山口 島田先生は、日本の医療革命はいまどこまできているとご覧になっていますか。

島田 4合目から5合目というあたりですね。というと先は長いようですが、クルマが加速するようにある時点から急速に変わり始める。私は、あと5〜6年で日本の医療は大きく変わるとみています。そのためにも、日本ケミファのような会社に是非がんばってほしいですね。

山口 ありがとうございます。がんばります。

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●お問い合わせ先/
日本ケミファ株式会社
tel:03-3863-1211(代表) URL:http://www.chemiphar.co.jp
 
 
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