人に教えたくない店 [287]

肉で育っていないので一切語りませんが、魚は語ります。
そのせいか、和食の店がなかなか見つからなかったのですが……

三田村邦彦さん

 
 
三田村邦彦 = 談
Kunihiko Mitamura
みたむら・くにひこ●
1953年、新潟県生まれ。県立新発田高校卒業後に上京し、劇団青俳に入る。青俳養成所専科に在籍中の79年、映画「限りなく透明に近いブルー」でデビュー。役者として「太陽にほえろ!」「必殺仕事人」シリーズ、「渡る世間は鬼ばかり」などのロングヒット連続ドラマや「京都祇園入り婿刑事事件簿」などのスペシャルドラマに出演するほか、映画、舞台などで幅広く活躍する一方で、DJやアテレコもこなす。また、シンガーソングライターとして、挿入歌なども手がけている。
佐藤直也 = 撮影斉藤由利子 = 構成
 
 

 魚が好きで、趣味は海釣り。魚を釣ることより、旨い魚を食べるための釣りによく出かけます。ちょうど、いい魚を買い求めて少し遠くの店まで足を運ぶ感覚。だから、食べる分が釣れたら一時間でもさっさと帰ってきます。

 新潟出身で、魚とは子供の頃から五感で親しんできましたから、魚は語りますよ(笑)。とくに、鮮度には敏感です。だからでしょうか、和食の行きつけがなかなか見つけられずにいたんです。そんなときに出合ったのが「小田島」です。

 カウンターがあって、ご夫婦でやっていらして、ご主人のこだわりが食材から伝わってきます。こういう店は間違いない(笑)。それに、小田島には僕が好きなワインが揃っていますから、申し分がありません。

 同じように好みのタイプが、洋食の行きつけ「レストラン吾妻」。ちょっと遠いのですが、12〜13年前から決まっています。役者の大先輩に連れて行ってもらって以来で、ハンバーグとオムライスは最高です。

 コース立ての小田島は別として、行きつけには必ず食べたい料理があり、メニューを見ません。ですから、10年以上も通っている店でも、隣のテーブルには初めて見る料理がいつもあるんです(笑)。


和食とワイン
割烹 小田島

料理人が働く姿を見ながらの食事は、おいしさが倍増。これが大切です


●ワインをおいしく楽しめる、フレンチ感覚の日本料理で知られる。料理は、名物のフォアグラ大根を味わえる日替わりの献立(10〜11品のコース)7000円のみ。ワインはグラス800円〜、ボトル5000円〜。ブルゴーニュ産に注目したい。
●東京都港区六本木7-18-24 鈴木ビル1F
TEL:03-3401-3345
営業時間/18:00〜22:00(LO) 日曜・祝日定休
カード可 要予約
(写真中央上):いかシャンパンうにソース。なめらかに混ぜたうにをドン・ペリニヨンで伸ばしたソースが絶品。
(写真左上):小鉢の山芋、太刀魚、いんげん豆の葛あんイクラのせ。蒸した山芋の食感が魅惑的な一品だ。
(写真右下):鴨ロース天つゆ仕立て。ブルゴーニュ産鴨肉はピノ・ノワールと好相性。
洋食
レストラン吾妻

ごはんと食べておいしい洋食メニューがいろいろ。
どれもボリュームがあるので、空腹で出かけることが基本


●創業91年目。この季節に出かけるなら、的矢かきの殻焼きマスタードソース3000円、カクテルソース3個1500円〜もぜひ味わいたい。
●東京都墨田区吾妻橋2-7-8
TEL:03-3622-7858
営業時間/11:30〜13:30、17:30〜20:30(LO)、ただし日曜・祝日は16:30〜20:30(LO)
水曜と第2・3木曜定休 カード可 夜は予約が確実
(写真右上):世のオムライス界に衝撃を与えたオムライス3500円(オードブル付き)。とろとろと流れる卵が、竹の子入りのポークライスと絶妙にからむ。
(写真左上):ステーキの端肉を手切りにして混ぜている、特選和牛肉ハンバーグステーキ3500円。肉汁があふれ出る。
(写真左下):毎年10月〜翌2月まで登場する、無菌養殖の的矢かき。なかでも人気のカキフライ タルタルソース3000円は、エダムチーズ入りの衣が香ばしい。
 そして忘れてならないのは、ごはん。生産農家の自家用という天日干し米を特別入手し、1日7〜9回鍋で炊く。常に炊きたてを食べられるという配慮がうれしい。
 
 

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