難関校を目指す子でも、基礎の基礎に問題あり

偏差値別、学年別にアドバイス
なぜ間違いを繰り返すの? 思考が止まるの?

 
 
頭のいい子でも、ついやってしまう
「典型的なミス」とその解決策を一挙紹介!
その前に熱心な親ほど陥りがちな誤解を
算数のプロに正してもらいましょう。
 
 
入吉弘幸=教える人
大手進学塾・早稲田アカデミーの教務の総責任者として全校舎を統括する教務部長。現場においても算数トップ講師として難関中志望者のクラスを担当。女子学院中入試対策の専門家としても絶大な信頼を寄せられている。

山田清機=文・構成
遠藤素子=撮影
 
 

難関校を目指す子でも、
基礎の基礎に問題あり


「またかぁ……」
 わが子が持ち帰った算数の答案用紙、日々の宿題を見て、こんなため息を漏らすお母さんが日本全国にいるはずだ。
 前回のテストで間違えた問題は、一緒にやり直しをしたのに、また同じタイプの問題にバッテンがついている。なぜ、同じ間違いを繰り返すのだろう。しかも、応用問題の解答欄は真っ白のまま。もがき苦しんだ痕跡すらない。
「もしかしたら、ウチの子、もともと算数のセンスがないんじゃないかしら。私もパパも私大文系だし。もう、こんなことじゃトップクラスの成績を取らせるなんて、夢のまた夢だわ」
「お母さん、あきらめるのは早すぎますよ。お子さんが同じ間違いを繰り返すのには、ちゃんと理由があるのです。繰り返すということは、何かがわかっていない証拠。その何かさえハッキリすれば、むしろ対策は立てやすいんです。決して、センスの問題などではありません!」
 こんな力強いコメントをくれたのは、子供一人ひとりの特徴を捉えた懇切丁寧な指導で知られる進学塾、早稲田アカデミーの入吉弘幸先生だ。入吉先生によれば、算数の得点が伸びないのは、お母さんの指導方法の誤りが原因になっているケースもあるという。

 まずは、本誌が全国から収集した、算数・数学に関する「お母さんたちのよくある悩み」について、入吉先生にズバリ答えてもらった。

Q1:計算はできるのですが、文章題・応用問題が大の苦手です

 小学校4年生くらいであれば、文章題や応用問題が苦手なのは当たり前といってもいいでしょう。なぜなら、小3までに習う算数の80%は計算問題だからです。「計算が得意で応用が苦手」は、よくある現象なのです。
 大切なのは、「苦手」という言葉で片付けてしまうのではなく、どこがわかっていないかをきちんと究明することです。とくに文章題の場合は、文章自体の理解ができていないことも考えられます。文章を正確に読めていないのか、それとも単純な計算ミスなのか。

 また、計算問題と応用問題は、次元の違う問題であることを教えてやることも必要でしょう。
 計算はあくまでも問題を解くための道具。一方、応用問題は計算という道具を使って、どういう筋道で問題解決するのかを問うています。つまり、計算問題の延長上にあるものではないのです。「この問題では、計算をどう使えば解けるかを練習するんだよ」と、応用問題の意味をきちんと教えてやりましょう。

 私の感覚からいえば、「文章題や応用問題が苦手だね」と指摘しすぎると、その言葉が子供の心に刺さってしまい、苦手意識を一層強くしてしまいます。できないことを叱るより、計算を使って問題解決をすることの面白さ、楽しさを教えるほうがはるかに効果的です。



(続きは本誌をご覧ください)

 
 
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