春休みは絶好のタイミング
子供に自分で問題解決させる法

 
 

忘れ物、友人関係、整理整頓、家庭学習……
新学期からは、もうワンステップ上をめざしてほしい。
そうわが子に期待する親御さんのために
もうガミガミ言わないですむ方法を伝授します。

 
 
監修●ラーンネット・グローバルスクール代表
炭谷俊樹
1960年神戸市生まれ、東京大学大学院理学部修士課程修了。経営コンサルティング会社マッキンゼーで活躍後、96年ラーンネット・グローバルスクールを開校。自ら問題意識を持ち、自立し創造的に生きる子供たちを育てる「第3の教育」を実践中。

同スクール ナビゲータ
藤原真季 友田昌吾 石川朋子 吉岡至浩

久保田正志=構成
 
 

 そろそろ、親がガミガミ言わなくても、自分のことは自分でできる子になってほしい――ある程度子供が育ってくると、多くの親御さんはそう思われるでしょう。実際、何か困難が起きたとき、自分なりに考えながら解決の方法を見つけようと努力する「問題解決力」を身につけることは、将来の社会を担う子供たちにとってとても大切です。
 とはいえ、どんな子・どんな場合にもあてはまるような、問題解決のための万能のツールがあるわけではありません。子供たちは本来、自分で問題を解決する力を持っていますが、一方で性格や得意なことは一人一人違います。スケジュール表を作ることで頑張れる子もいれば、反対にやる気を失ってしまう子もいます。そういう違いをちゃんと見てやることが大切です。
 子供はもともと、いろいろな情報を取り込んで問題を解決していく力を持っています。つまずきや落ち込みさえも、成長のチャンスになるのです。大切なのは、それを大人が信じることです。答えを押しつけたり、いちいちやり方を指示したり、過度に世話を焼いたりするのは子供の成長にとってマイナスです。子供の話に耳を傾け、アイデアを引き出し、自分自身で解決させていくことが大切なのです。


「できるかも」に変われば
未来が開ける


 問題解決力の一つは、すでに知っていることをうまく組み合わせて新しい糸口を導き出す力ですが、これは実体験の中で鍛えたほうがうまく育ちます。最近はすぐに「できない」「無理」と口にする子が少なくないようですが、そんなとき「ほんとに無理かな?こう考えてみたら?」と少しだけアドバイスすると、「あ、そうか。できるかも」と気づいてくれることがよくあります。

 たとえば子供たちに「英語で話せるようになれ」と言って、「そんなのできない」という答えが返ってきたとします。私たちは「君、赤ん坊のときは日本語を話してた?」と聞き返します。
「まさか」
「じゃ、なぜ話せるようになったの」
「そりゃあ、親とかまわりの人が話してるのを毎日聞いてたから」
「じゃあ、なぜ英語ができないの?」
「え?……あ、そうか。ふだん英語を聞いてないからか」
 そうやって自分で理由に気がつくと、子供たちは「それなら、毎日英語で誰かが話すのを聞いていれば、自分も英語が話せるようになるかも」と考え始めるのです。「できない」という意識が、「ひょっとしたら」に変わるとき、そして実際に自分の力で問題を解決する経験をしたとき、子供たちの可能性は大きく開けていくのです。

 問題を解決する力と同じくらい、どこに問題があるのかを発見する力も大切です。与えられた質問に答える力だけ高めても、試験はともかく、社会に出てからは役に立ちません。この力も、日々の体験の中で磨かれるものです。
 親御さんも勉強や成績だけに固執せず、視野を広く持ってほしいと考えています。大切なのは学力だけでなく、トータルな知恵がついているかどうか。自分で問題を解決し、さらに価値創造ができる子を育てたいですね。



(続きは本誌をご覧ください)

 
 
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