東大教授も納得。なぜ彼ら、彼女らは勉強が苦にならないのか

東大生調査でわかった!
子供に「やる気の土台」ができる三つのチャンス

 
 

子供が自分から机に向かう。
親にとっては夢のような光景だが、
それを当たり前のようにやっている子供たちがいる。
何が彼らにそうさせるのか。
わが子との決定的な違いは何か。探ってみた。

 
 
大塚常好=文
 
 

最初から「勉強が楽しい」なんて
思える子はいない


「あー、勉強めんどくさい」
 何度このつぶやきを聞いただろう。世の中には、親が何も言わずとも、自分から机に向かうという天使のような子供もいるらしいが、わが家の天使は、動かざること山の如し。いくら親でもやる気のない君に勉強しろと言うのは非常に心が痛むのだ。わかってくれよ。
 では、頭のいい子の代名詞、東大生たちは、どんな経緯でやる気になり、成績を伸ばしていったのだろう。今回は現役の東大生105人に、「かつて成績が一番伸びたときのきっかけになったもの」を教えてもらった。

 結果は、右記のとおり1位が「友人」、2位「先生」、3位「家族」であった。この背景について『学ぶ意欲の心理学』などの著書もある東京大学教育学部の市川伸一教授に解説してもらおう。
 市川教授によれば、人の学習動機には大きく二つあるという。一つは、「勉強自体が楽しい」などの“内的な動機”。もう一つは学習内容そのものには興味はないが「友人への競争心」や「ご褒美欲しさ」などによる“外的な動機”である。そして多くの子供がそうであるように、基本的に人はまず外的な動機から勉強を始め、次第に内的な動機が強くなっていくものだという。
 実際、東大生が小中高時代、何のために勉強していたか?という質問に対して、小学生時代は親のため(褒められるため)が最も多く、中学、高校になるにつれ、成績のため(友人に負けないため)そして、勉強が楽しかったからという回答も目につくようになった。

 ただ、ここで市川教授が指摘するのは「学習動機は、できるだけ多くの要因に支えられているほど強くなる」ということだ。
「研究者も、別に勉強が好きでたまらないという人ばかりではありません。同僚に刺激を受けたり、名誉や収入のために頑張るという面もあるでしょう。そうやっていくつも動機があるから、何十年も研究を続けられる。外的と内的な動機に優劣はないのです」
 今回の結果で市川教授が注目したのは「友人への競争心」など、外的な動機に関連するものが上位にあることだ。
「何もないところから『勉強が楽しい』と思える人はいません。外的な動機は“学習意欲の土台”なのです。これがまずしっかりあることが、東大生のやる気を持続させる理由でしょう」

 では、具体的にはどんなきっかけが、わが子の意欲の土台になってくれるのか。「理屈型」「感情型」という子供の性格別に友人、先生、親からの影響の受け方を見てみよう。


(続きは本誌をご覧ください)
 
 
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