荻原博子が怒りと涙のアドバイス

実は、その心配は無用です!
給料ダウン家族を救う16のアクション

 
 

人は悩むほど、近視眼的になりがち。
しかも、そのことに自分で気づけないもの。
実際に、家計の限界や教育費の危機を経験した16家族を取材。
16家族の解決策は正しかったのか。
こだわった点、懸念した点は的外れではなかったか。
経済ジャーナリストの荻原博子さんが大所高所から検証する。

 
 
インパルス=文・構成
 
 

足りない教育費を補うための
3つの考え方


 一人の子供が大学を卒業するまでにかかる教育費は1000万円といわれています。2人ならば2000万円。3人なら……。
 兄弟姉妹の年齢差によっては、出費が重なることも考えられ、瞬間最大風速は相当なものになります。その金額もまた、教育費への不安感を増幅させます。
 子供のいる家庭は最低でも、子供の年齢のどの時点で、どのくらいの教育費が必要になるのか、おおまかに把握しておかねばなりません。それをせずに浪費している家庭は、やがて巨額の教育費のまえに立ちすくむことになります。
 とはいえ、「ボーナスカットは当たり前、基本給カットもよくある話」という今の社会情勢では、事前に立てた計画をそのまま遂行することが難しくなっています。収入大幅ダウンに見舞われた暁には、計画などいとも簡単に崩れ去ります。
 足りない教育費を埋めるには「収入を増やす」「支出を削る」のふたつの方法があります。しかし、私は第三の方法もあると思うのです。それが「教育費を分け合う」という考え方です。
 その第一歩は、「子供の教育費がピンチになった」そのことが「悩み苦しむほど大きな問題なのか」と立ち止まって考えることです。
 たしかに子供に十分な教育を受けさせてやれないのは親にとって痛恨の極みです。十分な環境を与えたいと思うのは、自然な親心であり、優しさです。しかし、教育費に悩み苦しむ人は、その優しさが災いして、返せない借金に走り、自身の老後を不安定にする傾向があります。


教育費のピンチは
子供の成長と自立のチャンス


 小学生くらいになれば、子供も自分の意見をはっきりと持っています。高校生といえば、昔なら元服して大人の仲間入りをしている年齢です。
 経済的なことは別問題だとおっしゃる方がいますが、そんなことはありません。経済的な理由で、子供が教育の機会を損なったとしても、本当に勉強したい意思があるならば、子供は自ら動き出すと私は思うのです。習い事をやめさせても、別の熱中できる楽しみを探すでしょう。
 大学の学費を準備できなくても、自分で稼いで大学に進学すると言い出すかもしれません。アメリカではそれが当たり前。みんな自分で奨学金を手に入れ大学に行っています。働きながら大学に通うのも普通のこと。いったん社会に出てから、また大学に戻るのも当たり前のことです。それは、大学で学ぶ必要性を自分自身で考え、判断しているから。

 どんなにわが子が大切でも、親が子供の人生の最後まで、面倒みてやるわけにはいきません。子供は自分自身の人生を歩んでいかなければならないのです。子育てで一番大切なのは、自分で生きていく力を身に付けさせること、つまり自立させることです。教育費に手がまわらない生活はたしかに苦しい。でも、逆に子供が自立するきっかけを与えることにもなるのです。


(続きは本誌をご覧ください)

 
 

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