「4人に1人が推薦」を大幅削減へ。
都立高校の受験が変わる

 
 

 全国の公立高校入試で、推薦入学の定員を見直すなどの動きが広がっている。背景には、推薦入学枠があることで中学生の学力が低下しているのではないかという疑念があるようだ。

 昨年10月20日、2010年度の東京都立高校の募集定員を正式決定する都教育委員会の定例会で、警察庁出身で元都副知事の竹花豊委員が、推薦入学の定員の多さに異論を唱えた。都立高入試の推薦枠は、普通科は定員の2割、工業科などの専門学科は5割を上限に各学校が決定。都立校全体でみた場合、現状では定員の4分の1程度が推薦枠となっている。
 その日の定例会では結局、総定員だけを了承。推薦分の定員も、1週間後に開いた臨時会で原案通り承認された。ただし11月の定例会では、入試制度のあり方を検討する委員会の設置を決定。11年度以降の入試では、都立高校の推薦枠が大幅に縮小されるとみられている。

 竹花委員は一昨年の同時期の定例会でも、文化・スポーツなどを除く一般推薦枠について「試験も行わないまま合格者を決めるのは問題」と見直しを求めていた。都立高校側には進学校を中心に「当然。遅すぎたぐらいだ」(校長)という声が強い一方、事実上の高校全入時代では「学力向上に効果があるとは思えない」(教諭)という冷めた見方もある。

 見直しの動きがあるのは東京だけではない。青森、埼玉、高知の3県の県立高校は10年度から、「自己推薦」などの学力検査を課さない入試を廃止。千葉、徳島の両県も11年度から同様の措置を取る。うち千葉県は、廃止理由の一つに「中学生の学力低下」への懸念を挙げる。
 推薦入学の拡大を含む公立高校入試の多様化は、受験競争の激化が社会問題となっていた90年代に文部省(当時)の旗振りで進められた。しかし現在は生徒の急減期にあたり、むしろ高校の統廃合が追いつかないほど。学力低下への批判もあり、見直しが進むのは必至だ。

 
 
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