1校あたり約14人!
深刻化する私立校の学費滞納

 
 

 世界的な不況の波は、私学に子供を通わせる家庭をも直撃している。全国私立学校教職員組合連合(全国私教連)の調査によると、32都道府県の私立高校328校で、2009年9月末現在、授業料を3カ月以上滞納している生徒は4587人。1校当たり約14人いる計算だ。
 特に滞納率が高いのは地方の私立高校で、全国平均の1.7%に対し青森が5.91%、岩手5.07%、大阪4.10%、愛媛3.14%と続く。経済的理由による中退者も149人と、前年同期より5割近く増えた。全私連によれば、1998年に調査を始めて以来、最も深刻な状況だという。

 日本の高校生のうち約3割が通う私立高校の、年間平均授業料は約35万円。民主党政権は11年4月から公立高校の授業料を無償化し、私立校の生徒がいる世帯にも公立の授業料に相当する年間12万円(年収500万円以下の世帯についてはその倍額)を助成すると公約しているが、助成分を超える分の家計負担は残る。

 私学の実態に詳しい富本教育研究所(横浜市)の富本道宣所長は、「家計が急変したらできるだけ早く学校に相談することが肝心」と語る。自力で何とかしようと保護者が問題を抱え込むうちに、滞納が長期化して手遅れになることが少なくない。
「学校に減免制度がない場合でも、各都道府県の緊急支援制度などが使えます。熱心な先生方なら、何とか卒業させようと知恵を絞ってくれるはずです」

 これから受験を考える世帯にとっては、学校独自の授業料減免制度や奨学金制度も要チェックだ。家計急変に備えるだけでなく、その学校の教育姿勢を見定めることにも役立つと、富本氏は主張する。「特に中高一貫校では、義務教育である中学校段階で奨学制度を設けているかどうかがポイント。そういう学校は、教育力も高いのです」

 
 

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