薄い「ゆとり教科書」でも
8割理解している小学生は19%
学校の教科書について、やや衝撃的なデータが発表された。財団法人中央教育研究所の調査によると、小中学校の教師のほとんどは、子供は教科書を半分以上理解していると考えているのに対し、当の子供たちで半分以上理解していると答えたのは2人に1人程度。小学校教師の61%は児童が教科書を8割以上理解していると考えているが、そう答えた小学生はわずか19%にとどまった。
親の世代から見るとずいぶん薄くてわかりやすく見える今どきの教科書。だのになぜ?
「確かに教師が『教えたつもり』になっている、ということはあると思いますが」と前置きしつつ語るのは、教科書編集にも携わるある小学校長。「今の教科書は補充・発展的な内容も盛り込まれており、授業でも隅から隅まで使っているわけではありません。基礎・基本の部分はしっかり教え、子供にも理解させているはずです」。
一方、「調査結果は納得できます」と言うのは、人気メルマガ「中学受験・高校受験の親技」を発行する成績向上委員会のストロング宮迫氏だ。「とくに成績中位以下の層で、家でも学校でも勉強をしない子が増えた。上位層との二極化が進んでいます」
今の教科書がわかりやすすぎることにむしろ問題がある、とも宮迫氏は言う。「本当は理解していないのに、なんとなくわかったように本人は錯覚している。それが危ない」。中学になって初めて分数の計算が怪しいと気づくような例も珍しくないと言う。
教科書は本来、頑張れば誰でも100%理解できるように作ってあるはず。「それをやらない、あるいはやらされない環境こそが問題なのです」(宮迫氏)
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