巻頭エッセイ

仕事が母を幸せにする

 
 

佐々木かをり イー・ウーマン社長

 
 

 

女性にとって子供を持つことは
人生にはプラスでも、仕事にはあまりいい影響を与えない。
そんな固定観念を持っている人がいる。
イー・ウーマンで実施したアンケートでも
これから子供を産みたいと思っている女性の多くが
「子供ができると仕事にマイナスではないか」と不安を表した。
でも実はこれは事実とは異なる。

同じアンケートで、すでに子供を持っているワーキングマザーのなんと約8割が
「子供がいることが、仕事にプラスの影響を与えている」と答えているからだ。
子供を持つことが仕事にいい影響を与えないという先入観は
実は現実と乖離しているのである。

では、どんな好影響があるのか。
プラスの要素は人それぞれだが、私自身の体験を語るなら
様々なマネジメント能力が上がった。
例えば、時間管理。
まだ子供がいない頃、私は深夜まで会社で仕事をしていた。
しかし、今の私は基本的に6時には会社を出る。
仕事は増えているにもかかわらずにだ。
時間を視覚化できる手帳を使い、生産性を高める工夫をしたのだ。

もう一つは、危機管理。
帰宅後、子供と話をし、一緒にお風呂に入り、
子供と一緒に早く寝るのは、生産性や健康管理のためだけではない。
子供はいつ熱を出すかわからない。
だから夜中に何が起きても対応できるように、早めに寝て、
しっかり睡眠をとっているのだ。

そして、子供がいることで、自分が体験する出来事が格段に増え
視点も発想も多様になった。
自分が貢献する場所も増えた。
自分の居場所が増え、気分転換にもなる。
気分を切り替えられるということは、とても大切なことなのだ。

母親が働くかどうかは、個人の選択である。
でも、もしも、働きたいと思うなら、私は働くことをお勧めする。
母親であることと働くということは
母親を幸せにするポジティブな関係だからだ。

 

 
 
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