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進路選択

農学系学部に受験生急増。
知られざる就職率の高さが魅力に

 
 

 理系学部の中で、かつては比較的不人気だった農学系学部。だがここ最近、こうした学部の受験生増が著しい。
 農学系志望の受験生の二人に一人が受験する東京農業大学では、2009年度の一般入試志願者は前年の12.3%増(全入試)。中でも、人気が高いのが応用生物科学部だ。12.1%増のバイオサイエンス学科、12%増の栄養科学科食品栄養学専攻など、すべての学科が前年比プラス。ほかにも地域環境科学部造園科学科が17.3%増、同生産環境工学科が12.4%増など、短期大学部を含めた全21学科中17学科が受験者数を伸ばした。
 同大学入試センター室長補佐の芳野公一氏は言う。
「スペシャリスト養成大学として出口(就職)が良いからでしょう。4年生の4月にはほぼ内定がとれる応用生物科学部を筆頭に、就職状況は順調です。女子の受験者増も大きいですね。例えば、応用生物科学部は、食べ物、衣類、化粧品など身近な生活領域に深くかかわっているので、女子が関心を持ちやすい。女子学生の割合はすでに4割。さらに増えそうな勢いです」

 東京農大で取得できる資格は全20種。さまざまな資格が取得できることに加え、多数の学科がそろっているのでキャリアパスを明確に描きやすい点も好評の要因といえそうだ。
 農学系学部の人気は東京農大にとどまらない。他の私立や国公立でも同様の傾向が見られる。河合塾の調べでは、主要私立199大学の農・林・水産・獣医学部の09年度一般入試の志願者数は前年比7%増、国公立は3.7%増だった。私立平均の1%増、国公立平均の1.1%減と比べると、明らかに高い。
「農学系の学部が理系を志す女子の受け皿になっているのは確かです。ただし、今後は学科によって差が出そうです。資格直結型の学科の人気は続くでしょう」(河合塾教育研究部統括チーフの谷口哲也氏)
 農業大学を舞台にした人気漫画「もやしもん」の効果を指摘する声もあるが、芳野氏も谷口氏もそれには否定的だ。「きっかけにはなっても、それで受験しようとは思わないのでは」と、東京農大の芳野氏。農学系学部の人気を押し上げているのは、フィクションではなく就職や資格といった現実的メリットなのかもしれない。

 
 
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