巻頭エッセイ
陰山英男
子供は親の幸せの中核
時間を管理する力
生活を管理する力
健康を管理する力
人間関係を管理する力
子供に身につけさせたい力を並べればそんなふうになる。
大事なことは、自分の人生をプロデュースできることであり
そのために必要な具体的なものが
時間や生活や健康や人間関係を管理する力、ということである。
もっともそんなすべては、突き詰めて言えば、
生きていくために必要な力だ。
そして、生きていく意味とは、突き詰めて言えば、「幸せ」である。
つまり、子供たちに身につけさせたいものは
究極的には「幸せになるための力」ということになる。
ではそんな力を子供に身につけさせるにはどうすればいいか。
私は答えは簡単だと思っている。
「あなたは幸せですか?」と問われて
「はい、幸せです」と即答できる親であることだ。
例えば子供に“お受験”をさせる。
誰かに「それで幸せですか?」と聞かれる。
そのとき「幸せです」と答えられるかどうか。
それが重要だと思うのだ。
心から「幸せです」と答えられるなら、胸を張って
ガンガンお受験をさせればいい。
そして子供が東大に合格したり、有名中学に入学したら
親子揃って素直に嬉しさを爆発させればいい。
でも、もしもそう即答できないのであれば、
それは決して幸せな状況ではない。
親が幸福だと感じていなければ、
子供だって幸せを感じられるはずもない。
まして合格しても周囲の目を気にして
素直に喜びを表現できないのだとしたら、それは不幸だ。
子供の存在は、親にとって幸せの中核だ。
かけがえのないものだ。
その幸福感をいつも確認し、表現していたい。
子供は毎日それを肌で感じ、そして幸せの意味を知る。
「幸せになるための力」を子供に身につけさせたければ
まずは親が幸せになることだ。
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