偏差値53から早稲田実業学校中等部
南部祐弥くん

「わからない問題は飛ばす」二倍速集中勉強法

 
 

6年生になる春に、突如、中学受験を決意。
高校3年夏まで、部活動に一生懸命。
秋になって成績急落……。
さまざまな理由で、最初から、
あるいは一度は偏差値のどん底を見た人たちの、
「合格の奇跡」をのぞいてみよう。

 
 
鈴木優子=文
 
 

バスケもしたい
弟とも遊びたい
だから短時間集中勉強!


佑弥くんが塾に行きだしたのは、5歳上のお姉さんの塾通いに憧れて。塾のカバンをもって、電車に乗って、「塾に行ってきます」という声の響きがなんとも大人っぽかったという。

 南部佑弥くんは、6年生の9月からわずか4ヵ月で、偏差値(首都圏模試)53を70にするという離れ業をやってのけ、見事、第一志望合格を射止めた。その秘訣は何なのだろう。

 佑弥くんが受験を意識したのは、5年生になってから。当時の偏差値平均は60~62。もともと実力はあったのだが、受験生の関ヶ原、一番大事な6年生の夏に、53にまで落ち込んだのだ。その原因を本人は、「勉強しなかったわけではなく、周囲が本気で取り組みだしていたのに、僕だけいつものようにのんびりやっていたから」と、分析する。

 佑弥くんが勉強に専念できなかったのには訳がある。ミニバスケットクラブの副キャプテンとして、12月の大会に向けてチームを引っ張っていたためだ。
「いつも疲れて帰ってきて、勉強もそこそこに机でうたた寝する毎日。このままバスケットを続けさせていいのか、迷っていました」とお母さん。
 そんな姿を見かねた父親がある日、「バスケも勉強も中途半端。そんなことならバスケットはやめなさい」と雷を落とした。すると、佑弥くんは「絶対やめない!」と必死に叫んだという。父親に向かってここまで自己を主張したのは初めてのこと。「この子には覚悟ができているんだ」と思った両親は、以後、黙って見守ることに徹したという。

 その日を境に、佑弥くんの勉強に対するモチベーションは激変する。とはいえ、寝る間も惜しんで、というわけではない。



(……続きは本誌をご覧ください)
 
 
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