試験に出やすいテーマを選定

子供の疑問が氷解
08年ニュース解説

 
 

最近の入試はニュースや新聞から問題が出るって聞いたけど……。
出題テーマを予想してくれた塾の先生は、家庭での会話が問われると言う。
子供に聞かれて困らぬよう、母親ライターが5人の専門家に聞いた。

 
 
栄光ゼミナール社会科責任者

白井 亨

 
 


なぜ中学受験で
時事問題が取り上げられるのか。


ニュースで聞いたあの話題、自分の身のまわりのことに置き換えて
みんなで一緒に考えてみてください。
 
 

「自分ならこうする」と考えるられる子を
中学は求めている


 リサイクル・リユース・リデュースを「3R」というのだと知っていても、「ゴミを減らすためにはどうすればいいですか」と問われると、「リデュースしてリサイクルする」などと答えてしまう。
 教科書の知識だけでは、時事問題は解けません。例えば、牛乳パックを捨てずに洗って開いて乾かし、スーパーの回収日に持っていくなど、暮らしのなかで実体験としてできていないと答えられない。いまの中学受験の時事問題は、難関校を中心に、社会とのかかわりや考え方をみるような出題のされ方が増えてきています。知識を詰め込まれた子供ではなく、世の中の動きを見て「自分ならこうする」と考える力を持っている子供を中学側が求めているのです。
 時事問題の対策のために、一番おすすめなのは、親子で話し合うことです。そんな会話のテーマとしても最適の、来年の入試で出されそうなテーマを選んでみました。

 まず、私が注目している三大テーマが、「環境」「食」「中国」です。この三つなくしては、いまの世の中を語れないほどの重要なトピックです。当然、中学入試の出題者としても、受験生に必ず理解していてほしいポイントとなるわけです。
 まずは「環境」ですが、7月に日本で行われた洞爺湖サミットの大きな課題が地球温暖化問題でした。入学試験では、温暖化の仕組みや用語はもちろんのこと、そこから自分のこととして考える力を問われます。「あなたは温暖化防止のために何ができますか」というわけです。そのとき「火力発電を原子力に換える」というのではなくて、電気のことでも、コンセントを抜いて待機電力を節約するとか、エアコンの設定温度を下げるとか、身近な実例に落とし込むことができるかが問われるのです。
 二つ目が「食」です。いま、日本は食料自給率が低下しています。なぜそれが問題なのか。世界的に食糧不足が起こり、争奪戦になっているという現状を理解する必要があります。
 そして三つ目のテーマ「中国」は、オリンピックも行われましたし、最も注目されている国といっていいでしょう。なぜオリンピックを誘致したのか、どうしてチベット民族は暴動を起こしたのか、考えるヒントはたくさんあります。
 また、おわかりのように、この三つのテーマは互いにからみ合っています。例えば、食糧不足の一因は、環境負荷の少ないバイオ燃料の原料となるトウモロコシやサトウキビの栽培のために食糧生産にしわ寄せがいっているからです。中国の発展も、毒入りギョーザ事件やミルク汚染事件など食の安全の問題もからみますし、大気汚染など環境問題も無縁ではありません。いまの世の中の動きには、さまざまな要素がからみ合っているのだということを、親子で考えてみてください。
 (12月号誌面では)三大テーマに加え、来年の入試で出されるのではないかと思われるテーマを挙げておきました。覚えることばかりで大変なようですが、総理大臣の名前を問うような一問一答形式のものは、実際の入試問題にはそんなに多くありません。今年話題になったテーマを切り口に、そこから文章題が展開していくというものが主流となっています。日頃からニュースや新聞の記事を糸口に会話がなされていれば、こういう問題にも抵抗はないでしょう。どんな生活をしているか、どんなことを話しているか、家庭力が問われているともいえます。



(……続きは本誌をご覧ください)

 
 

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