part2 Q14

▼計画性が著しく欠けている

 
 

片山善博

慶應義塾大学教授。1951年、岡山県生まれ。旧自治省退職後、99~2007年まで鳥取県知事。改革派知事として活躍。四男二女の父。

鈴木理絵=構成
 
 

夏休みの家族旅行、
計画すべてを
子供に任せてしまおう

 
 

 年金問題にしても教育改革にしても、今の政治家たちに計画性があるとは思えない。教育界も含め大人たちが計画的ではないのに、子供にだけ計画性を求めるのは、理不尽というものだ。
 さらに、多くの家庭では、子供にますます計画性を持たせないように、もっといえば、考えなくてもいいようにという方向に子供たちを追い込んでいるように思える。
 たとえば家庭のことを何もさせない。地域社会との交わりもさせない。ひたすら「塾に行きなさい、勉強しなさい。それだけをしていればいい子だ」という風潮がある。これは間違いだ。計画性を身につけさせたいのであれば、もっと家庭の雑事をやらせて、それも任せてしまうことが効果的だ。
 たとえば部屋の片付けというのは空間設計など非常に計画性を必要とする。子供部屋だけでなくリビングなども任せてしまうといい。料理も常に手順や段取りといった力を求められるのでお薦めだ。それに家庭にはいろいろな家族行事がある。法事や家族旅行、親族の集まり……それらの計画をぜひ子供にやらせてみたらいい。
 私自身は知事をやっていた8年間、家族旅行はできなかったが、その代わりに両親を含めた親戚たちに鳥取へ来てもらう家族会を開催して、その計画を子供たちに任せていた。総勢25人ほどの親戚への連絡や彼らの宿泊手配、部屋割り、滞在中のイベントなどのほとんどを、小学生(当時)を含む子供たちで相談しながら計画した。親戚一同で鳥取砂丘を観光するために小さなバスをチャーターし、レセプションではしっかり司会進行しながら、しゃべるのが苦手な従兄弟たちをうまくエスコートしていたものだ。もちろん親がやるほうが如才なくできるし効率的だが、何事も訓練。子供だって大役を任されれば張り合いがある。計画したことと実際がどうなるのかを肌で体験し、達成感を味わうこともできる。


(……続きは本誌をご覧ください)

 
 
プレジデントファミリー 2008年9月号
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