特集/診断!わが子の心の成長度

子育てに熱心な親ほど危ない

一人っ子にありがちな人間関係の心配

 
 

わがまま、甘えん坊、つき合い下手……。
一人っ子神話は本当か?
カウンセリング経験も豊富な
気鋭の心理学者、諸富祥彦氏に
一人っ子の上手な育て方を聞いてみた。

 
 

教える人・諸富祥彦
もろとみ・よしひこ
1963年福岡県生まれ。明治大学文学部教授。心理学者、上級教育カウンセラー。小5の一人っ子(娘)の父親。『カウンセラーパパの子育て論』『モンスターペアレント!?』『子どもより親が怖い』など著書も多数。

久保田正志=構成

 
 

「一人っ子問題」ではなく
「一人っ子の親問題」があるのだと考えよう

 一人っ子はわがまま、あるいはたくましさに欠ける子になりがち……こうした「一人っ子神話」が、どうも世の中には根強く残っているようです。一人っ子のお父さん、お母さんたちの中にも、「子供は兄弟がいたほうが健全に育つ」と考える人が少なくありません。
 しかし現在の心理学では、兄弟姉妹がいないことが子供の成長に良くないとか、一人っ子が心の問題を抱えがちであるとは考えられていません。カウンセリングの現場でも、問題を起こす子にとくに一人っ子が多いという印象はありません。その意味で、一人っ子神話はあまり根拠のない思い込みと言えます。
 よく言われる一人っ子の問題点というのは、実際には長男・長女の問題点と共通する面が多く、どちらかといえば「第一子問題」というべきものです。子育ても二人目となれば、親の側も経験があるので落ち着いていられますが、第一子の場合は初めての体験ですから、どうしても親が不安になりやすい。その結果、何をするにも過剰にやってしまう傾向があり、それがいろいろな影響を子供に及ぼすことがあります。つまり、「一人っ子問題」というよりは「一人っ子の親問題」があると考えたほうがいいでしょう。
 もちろん兄弟姉妹がいるといないとでは、成長過程における環境が異なりますから、心理的影響が全くないというわけではありません。それにしても、デメリットとメリットの両面があるということは指摘しておきたいと思います。

(……続きは本誌をご覧ください)

 
 
プレジデントファミリー 2008年7月号
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