あなたの力を試す「折り紙力」検定から上級者向け「バラ」の折り方まで
論理的思考力、空間把握力がつく
数学に強くなる「折り紙」遊び
実は大きな共通点があるんです。
パート1では、折り紙と数学の関係を解明。
パート2では、あなたの折り紙のセンスを計ります。
パート3では、二つの作品の作り方をご紹介。
子どもの遊びの“おりがみ”とは違う、
“折り紙”の世界に挑戦してみてください!
数学准教授が太鼓判。
「折り紙」で数学力が育ちます!
折り紙と数学の証明の
しくみは同じである
「折り紙は数学そのものです。折り紙をやっていれば自然と、数学に必要な力が養われますね」と言い切るのは、“折り紙博士”の川崎敏和先生だ。
川崎先生は、自ら考案したバラが「カワサキローズ」の名で世界の折り紙愛好家に知れ渡る折り紙作家。九州大学大学院で「整数論」を学び、「変形折り鶴理論」の研究で博士号を得た正真正銘の“博士”である。
折り紙は古くから伝わる伝承遊び。子どもの頃、誰もが折り紙に興じた経験があるだろう。その折り紙に数学力を養う効果があるとは、にわかには信じがたい。
「数学と聞くと、みなさんは、すぐに計算や数式を思い浮かべると思います。特に数学が苦手だった人には、その傾向が強い。でも、計算は数学で何かを証明する際の技術で数学のごく一部なんです」
川崎先生によれば、計算問題がいくら早く解けても、それは「計算力」が高いだけのこと。ほんとうの数学力とは、「論理的思考力」だという。
「数学の本質は、ひとつひとつ論理を積み重ねて、ある命題を証明することにあります。途中をはぶいたり、曖昧にしたままでは決して先に進めません。折り工 程を積み重ねて、ひとつの造形を完成させる折り紙も同様なんです。とくに折り紙は、ひとつの工程でつまずいたら、絶対に作品を完成させることができませ ん。その点、数学よりシビアと言えます」
折り紙の“論理展開”に
ついていけますか?
川崎先生によれば、「数学が苦手な人には二つのつまずきがある」。最初のつまずきは、論理展開についていけないこと。例えば、図形の証明や方程式の展開について説明されたとき、論理のつながりが理解できないわけだ。
このつまずきは、懇切丁寧に論理の隙間を埋める説明をすれば克服できる。だが、多くの人はもう一度、一人で問題を解くことができない。ここに二つ目のつまずきがある。
「原因は目の前の説明にばかり気を取られて、結論に向かって現在どこまで到達しているか、またこれから何をすべきかがわかっていない。全体のことを忘れてしまうからです。要するに手順を覚えているだけで理解できていないのです」
そのつまずきを克服するためには、「全体を俯瞰する力」を養うことだ。
「折り紙のひとつひとつの折り工程は、数学の“論理構成”と同じです。また常に完成形をイメージしながら折り進めていく折り紙にも、現時点がどの工程にあるか意識する、“全体を俯瞰する力”が必要になってくるのです」
と、数学に不可欠な二つのものが折り紙を折ることで習得できるというわけだ。
さらにいえば、図形を組み合わせて書かれた折り図を読み取ることは、“図形慣れ”になる。高度な折り紙作品になれば折り図も立体的になり、それを読み取ることで“空間を把握する力”の育成にもつながるのだ。
(……続きは本誌をご覧ください)









